小関裕太“蒼真”は1人屋上で泣き崩れる… “護衛”として過ごした日々の裏側が明らかに<癒やしのお隣さんには秘密がある>

2023/08/26 14:00 配信

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ストーカーの恐怖から守れなかった悔いが、狂気を加速させた


全身全霊で藤子を守ると決めた蒼真。しかし彼のいない間に、上村が藤子を襲うという事件が起こってしまった。上村に一方的な感情をぶつけられ、藤子の目には涙が。「ごめんなさい、僕のせいだ…僕の頑張りが足りないからこんなことになってしまったんだ」と強い後悔に苛まれた蒼真は、ただちに設備を一新。小型監視カメラを多数買いそろえ、アパートに設置していった。

蒼真は「大丈夫です、大丈夫ですよ…」と新たに藤子を守る決意で監視カメラの映像に向きあう。藤子を怖い目にあわせないという決意が、ストーキングを加速させたのだ。

彼女を見守るなかで、いつしか藤子を愛していることを自覚してしまった蒼真。いくら情報収集しても胸のうちを知ることはできない。部屋中に貼った写真や「藤子が落としたポケットティッシュ」といった収集品が、空虚なものに見えていった。

「護衛なんて言葉でごまかして、ずっと自分の気持ちに気づかないフリしてた…」と、胸を焦がす激情の正体を自覚する。ほかの男が“ストーカー予備軍”の脅威だから接近を警戒していたのではなく、“ほかの男と仲良くしないでほしい”という単純な嫉妬だった。明確に認め、泣きながら「藤子さんをもっと知りたい、もっと藤子さんに触れていたい、もっと僕を知って欲しい」という言葉を吐露する。

しかし「僕のことを知って欲しい」という自分の言葉から、ふと気づいてしまう。藤子が蒼真に親近感を抱いてくれる数々の“偶然”が、本当はなんの奇跡でもなかったとしたら。「いままでのことが全部作り物だって知ったら、どう思うだろう。本当の僕を知ったら、藤子さんはどう思うだろう」「これ以上近づいたらダメだ。もう引き返せなくなる」不安が蒼真の胸を駆け巡っていく。

改めて「僕はずっと、奇跡という名の嘘をつき続けてきた」と見ないフリをしていた胸につっかえる事実と向き合う蒼真。しかし彼女とのキスを経て、愛しているという気持ちだけは1点の曇りもない真実だと思い直すことができた。これまでの“情報収集”をやめ、藤子にすべてを明かすことを決意する…そう考えて「夜に話をしたい」と藤子に告げた日、最悪の事態が起きてしまった。藤子に、部屋のようすを見られたのだ。

そして今に至る。「この命は僕のものじゃない。彼女のものだ」一度は死んだ自分を救ってくれた藤子を想い、ようやく屋上の縁から一歩下がる蒼真。涙がほほを伝う。“愛が深すぎただけ”と自分の過ちに気づけない蒼真は、肺をしぼるような悲痛な声で「藤子さん、僕はどうしたらいいのかわかりません…。誰か教えて…教えてください」と、1人崩れ落ちるのだった。