そして迎えた延長プレゼン当日。Perfect Beansはフードロス問題の解決の鍵を「完全栄養食」として、ハニーストアと共同開発した食品を作ると主張。対するドリクレは、リコ自身が“ハニーストアが好き”ということから、主婦や若者だけでなくシニア世代にも使ってもらえるよう、シニアフォン最大手と契約を交わしたこともアピールした。
その結果、ハニーストア側はドリクレへの投資を決断。喜ぶドリクレチームをよそに、中野は「何、この感じ?」と戸惑いを隠せない様子。
その後、中野のもとに雉村が訪れ、「中野さんの提案に、ハニーストアは二の足を踏んだのかもしれない」と告げにくる。どうやらハニーストアの“日本の食と共に歩みたい”という考え方と、Perfect Beansの“日本の食をリードしたい”という方針が違っていたというのだ。
中野も「それなら、ノコルナにぴったりですね」と、どこか認めた様子で答える。そして雉村は「あなたは社長として、小向璃子さんに負けたのかもしれませんね」と言って立ち去るのだった。
プレゼン終了後、リコと中野は矢島模型店へ向かい、約束のプラモデル作りをすることに。中野が選んだプラモデルは、ザクの中でも量産型ではなく、機能性が高い「シャア専用ザク」。リコにも「勝負したいから」という理由で同じものを作るよう指示した。
塗装の工程で、リコと中野はそれぞれ自分の色を調色した顔料を塗っていく。中野は「私の赤」と迷わず赤色を調色をしていたが、一方のリコは量産機の緑色を選んでいた。中野が理由を尋ねると、「私は量産型で良いです。狙われやすい赤よりも、量産型で目立たず逃げ切りたい」と、自分の価値観について語る。そこで中野は、リコが覚醒したのは仕事ではなく、プラモデルを経て覚醒したのだと気づいた。
リコと中野が完成させたプラモデルはまったく違うものだったが、リコのプラモデルは肩の1部分だけ赤く塗装されていた。アオが理由を尋ねると、「中野さんへの捨てきれない憧れ」と答えるリコ。
そしてプラモデル作りの勝敗の結果を、やっさんは「リコの勝ちだ」と勝敗を付けた。中野はこの勝負での敗北をきっかけに、延長プレゼンで負けたときに“本当は悔しかった”ということにようやく気付く。そんな中野に対して、やっさんが「君は強くなる…でもちゃんと、弱くもなれるぞ」と声をかけたことで、中野は初めて涙を流し、「Perfect Beansは最強です。世界に売ります」と宣言した。
オフィスでは、リコと真司、浅井がプレゼン勝利の祝勝会をしていた。リコは、中野が矢島模型店へ訪れたこと、プラモデル作りでも中野が初心者なのに完璧に仕上げて嫉妬したことを話した。そんなリコに対して真司は突然、ドリクレに居て居心地が良いか尋ねる。リコは「居心地良いよ、何もできなくてたまに申し訳なくなるけど」と即座に答えたものの、真司からは「リコ、ドリクレ辞めても良いんだよ」と思いがけない言葉が飛び出すのだった。
次回放送が最終話となる本作。真司の言葉を聞いたリコは、果たしてどのような選択をとるのだろうか。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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