ダンスプロデューサー・夏まゆみさん逝去に伴う「夏まゆみ 魂に出会う会(お別れの会)」が、8月28日に都内のホテルで行われた。このお別れの会は、300組以上のアイドルや芸能人を育て、モーニング娘。、AKB48らを数々の「言葉」によって育成し、国民的アイドルに育て上げてきた夏さんが、3年以上の歳月をかけて執筆した遺作『人はいつでも、誰だって「エース」になれる! 心とからだが輝く 72の言葉』(ビジネス社)の出版パーティーを計画し、準備していたさなかに入院となり、復帰を願いながら出版パーティーの実施を先延ばしにしていた中での訃報となったことで、夏さんの“次世代を担う教え子や指導者の方々に、これまでの指導者経験の集大成となる言葉の数々を伝える機会提供したい”という思いを引き継いで開催されたもの。
お別れの会には、多くの参列者が集い、夏さんの功績や活躍を振り返りながらしのんだ。
語り掛けでは、夏さんの教え子たちが一人ずつ祭壇の前に歩み出て、夏さんに感謝の思いとお別れの言葉を投げかけた。
飯田圭織は「夏先生…。本当に『ありがとうございました』としか言えないんですけれども。歌もダンスも知らない北海道から出てきた私を一からご指導くださり、あきらめずに心と心を通わせ、飯田圭織の良いところを引き出してくださり、何もできなかったモーニング娘。を25年続けられるようにご指導くださり、ありがとうございます」と感謝の気持ちを語った。
保田圭は「夏先生が亡くなられたと聞き、どこか信じられない思いでいましたが、今日先生の写真と対面して、先生がもういらっしゃらないんだということを受け止めなければならないんだなと感じています。早過ぎます…。まだまだ夏先生に見ていただきたかったですし、恩返しもしたかったです」と唇を震わせた。
矢口真里は「夏先生と出会ったのは25年前。あの当時は親よりも一緒にいる時間が長くて、本当に育ててもらったと思っています。先生!『ハロー!プロジェクト』が25周年を迎えました。見てくれていますか? こういう大切な年はいつも一緒に過ごしてくれていた夏先生だったので、今年は勝手に会えると思ってわくわくしておりました。もう一回抱き締めてほしいです」と泣きながら思いを伝えた。
大島麻衣は「今日は伝えたいことがたくさんあり過ぎて、言葉にならないと困るのでお手紙を書いて来ました」と言って、思いの丈を綴った手紙を読み上げた。「夏先生からいただいたメールは鍵を付けて大切に保管していて、今でも自信がなくなった時、頑張らなくてはならない時、ガラケーを引っ張り出して見返しています。夏先生にいただいた言葉をモットーに日々生きています」と悼む思いを打ち明けた。
市井紗耶香は「夏先生から教えていただいた一つ一つ、25年たった今でもこの体の中に染み込んで決して消えはしません。表現をする楽しさを教えてくださり、ありがとうございます」と告白。
モーニング娘。'23は石田亜佑美が代表して「これからもブレークし続けるモーニング娘。をつないでいきますので、どうか見守っていてください。夏先生大好きです。本当にありがとうございました」とお別れの言葉を語った。
◆取材・文=原田健