コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』をピックアップ。
原作・ホークマンさん、作画・メカルーツさんによる本作は、世界を支配した猫に襲われる恐怖とそれでも猫を嫌いになれない人間の微笑ましさが混在する物語が描かれ話題を集めている。7月9日に原作を担当しているホークマンさんが自身のX(旧Twitter)に作品を公開したところ7800を超える「いいね」が寄せられ、反響が相次いだ。この記事では原作:ホークマンさん、作画:メカルーツさんのお二人にインタビューを行い、創作の背景について語ってもらった。
人を猫に変えるウイルスによるパンデミックが発生してから数か月、世界は猫に支配された。ライフラインは途絶え、ものの価値も塗り替わった世界。猫関連グッズは金より価値のあるものとなり、残された人間たちはそれらを奪う"野良"になるしかなかった。
しかし、残された人間たちも猫が嫌いなわけではなく、もともとは猫を愛する者たちだったのだ。猫グッズの強奪が行われる中、聴力に長けた猫たちは人間の声を聞きつけ集まってくる。
「猫になったらまた会おうぜ」と言い残し去ろうとする"野良"だったが、気付かない間に移動手段にしていたバイクを猫に支配されてしまう。猫に飛び掛かられてからはなすすべもなく、猫のかわいさに溺れていくのだった…。
猫に支配された世界に残された人類の末路を描いた本作。繊細でリアルに描かれた劇画調のタッチの画からは想像もできない猫のかわいらしさも話題を集めている。X(旧Twitter)上では「何だこの理想郷」「ワイも猫になりたい」「猫好きにぜひオススメしたい」「世界一実現してほしい世紀末」「猫は世界を救う」「バカみたいな感じなのにすごく癒される」「ハッピーエンドでしかない」など多くのコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。
――『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』を創作したきっかけや理由があればお聞かせください。
ホークマン:最初はゾンビのコメディをやろうとしたのですが、ネタとして弱いところがあり悩んだ結果「自分の好きな猫と掛け合わせてみよう」ということで大本のプロットができました。連載会議が通った時は、猫は偉大だなと思いました。
――本作では、猫に支配された世界が描かれており、猫好きの読者からも多くの反響を集めていますが、ホークマン先生自身はもともと猫にどのような印象を抱いていたのでしょうか。
ホークマン:最高の家族です、この宇宙が猫を生み出したことに感謝してます。むしろ猫が宇宙を生み出してるかもしれませんが。
――続いて、作画を担当されたメカルーツさんにお尋ねします。『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』について、原作をもとにリアルでかわいさ溢れる猫たちのビジュアルを生み出す際、特に意識した点やこだわった点があれば教えてください。
メカルーツ:毛の質感や目線など、猫と暮らす際に気付いた感触などできるだけ脳裏に焼き付け、思い出しながら描画しています。それが伝わっているかどうかはわかりませんが、猫漫画なのでそういった部分を必死で伝えようとする努力が大事なのかな、と思っております。
――本作を漫画として仕上げていくうえで印象深かったエピソードはありますか?
メカルーツ:主人公クナギのキャラクターデザインが決まらず、喧々諤々と打ち合わせをした後に頭を冷やそうと夜道を歩いていました。その時、一筋の流れ星が見えたんです。それを見た瞬間、頭の中でバババっと今のクナギのデザインが脳内を流れ、「あ、なんとかなるかも…」とうっすら希望が湧きました。忘れられない不思議な体験でした。
――続いてお二人にお伺いします。本作の中で、特に思い入れのあるシーンやセリフがあれば理由とともにお聞かせください。
ホークマン:1話で仲間のタニシが寝転ぶシーンですね。1巻の表紙を飾った、作品の看板的な一枚ですし、猫になったタニシのキ〇タマが出回っているのが妙に面白いのです。
メカルーツ:1話の「猫バンバンよし エンジンをかけろ」というシーンですね。素でこういう行動が取れる人間たちの物語なんだな、と一瞬でわかる素晴らしいセリフで感銘を受けました。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
ホークマン:この作品は皆さまの猫愛でできております。
メカルーツ:これからどんどん大変なことになって、面白くなっていくのでこれからも応援よろしくお願いいたします!
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