コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、漫画家&イラストレーターの山本四角さんが手がけた『ネコミミ喫茶のまんが』だ。
同作は人や獣人などのさまざまな種族が訪れる喫茶店の店長のお話。ライオンによく似た店長の正体を知る人は少なく、一説には魔王という噂も…。8月1日にX(旧Twitter)に投稿されると、「いかつい店長なのに世界観が平和」「登場人物がいいキャラばっかり」などのコメントが殺到し、さらに5.9万件もの「いいね」を獲得している。
ある日、喫茶店に訪れた竜タイプの態度が悪い獣人は店長を見るや否や、「オ会イシトウゴザイマシタ 王様…」と言いながら店長の手を握る。
それを従業員の灯明(アカリ)が見ていたことがきっかけになり、従業員同士で店長の正体について話し合うことに。
噂では「もとベテランの冒険者」「某国の脱走兵」「犯罪組織の表の顔」とささやかれており、他には“数年前に討伐された魔王のなれの果て”という説も。そもそも5年前、勇者との決戦で魔王も勇者も死んだはずだったが、“魔王は不滅”であるという説が広まっていた。
しかし灯明は“店長が魔王説”という噂に対し、「どうもこうもないっスね」「店長は店長なんで」と笑顔で切り返すのだった――。
読者からはライオン風な見た目の店長や灯明の様子が好評のようで、「元魔王だったとしても信頼されている関係が心温まる」「しっかりと店長についていく従業員が健気な感じでいい…」などの反響が続出。
多くの反響が寄せられた『ネコミミ喫茶のまんが』を描いた山本四角さんに、同作を描いたきっかけなどを伺った。
――『ネコミミ喫茶のまんが』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
この漫画を描くまではけっこう創作に難航していて、たとえば連載誌に載っているような、ありていに言えば身の丈以上の漫画を描こうとしていた期間が長くありました。今回はそうした体裁を取り払って、読者の方が読んでただ楽しいと思える漫画を描こうとしました。内容にはそれまでボツにした要素や、居心地のいい場所でゆっくりしたいなという願望が散りばめられているかと思います。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
最後に料理が出てくる漫画なので、描写や演出には気を使いました。また今回は初めて公開するモノクロの漫画だったので、白黒の画面構成でも読みやすいものになるように、できる範囲でこだわりました。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
店長(ライオンのおじさん)が心の中でキレている場面や、他のキャラとくだらないやりとりをしている場面はだいたい楽しかったです。自分で考えるより先にキャラクターが勝手に喋っていて、彼らが実際に生きていると感じられるからかと思います。
――『ネコミミ喫茶のまんが』に対して寄せられた、印象的だった反響や嬉しかったコメントを教えてください。
そもそもたくさんの方に読んでいただいたことに驚きました!なにげないシーンをよく観察したコメント、キャラの関係性や世界観を想像するコメントが多かったのが嬉しかったです。それに続きを希望してくださる方が大勢いたのもありがたかったですね。
――他作品でも動物をモチーフにしたキャラクターが多くて印象的ですが、動物キャラを描くようになったきっかけはあるのでしょうか?
昔から気づいたら動物キャラを描いていた気がします。当時は、人間の顔を描くのが苦手で興味が薄かったのかもしれません。それからインターネットを始めて「獣人」と検索して、こんなに大勢の人が描いてるジャンルなんだ、どんどん描いていいんだと、そのまま動物キャラにのめりこんでしまったという経緯もあります。
――今後の展望や目標をお教えください。
ひとまずは今回の『ネコミミ喫茶のまんが』を続けることです。12〜16ページ程度の漫画をコンスタントに発表できるようになって、読者の皆さんに楽しんでもらうことが目標です!
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
いつも読んでいただいている皆さん、コメントを下さる皆さんありがとうございます! 久しぶりに描いた漫画で少し不安でしたが、このような反響をいただけて嬉しい限りです。今後も『ネコミミ喫茶のまんが』を発表できたらと思いますので、よろしければ応援のほどよろしくお願いいたします。
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