ヒプステ“MAD TRIGGER CREW”が語る4年間の絆「全員が信頼し合える現場」「全力で楽しんで、ありがとうを伝えたい」

2023/09/02 19:00 配信

2.5次元 インタビュー 独占

思い出すのはオモシロハプニングや、阿部によるイタズラ

2022年上演の《Rep LIVE side M.T.C》(C)『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage製作委員会


──その結果、2023年まで続く大きなコンテンツになりました。この4年間で特に印象的だった出来事を挙げるなら何でしょうか?

水江 track.1はすごく印象的だったし、毎回千秋楽では感動するんだけど……ふと思い出すのは誰かのポンコツエピソードとかになるよね(笑)。

バーンズ そうなんだよね〜。

水江 track.1で勇気くんが……。

バーンズ 俺? あっ、俺が噛んじゃったやつか!

阿部 あれは歴代ナンバーワン!(笑)

バーンズ 次の曲までのフォーエイト(8カウント×4)内ですべてセリフを吐くところがあったんですけど、1回噛んじゃって。そしたらそこから3回連続で噛んで、結局セリフを言えないまま次の曲が始まっちゃったんです。

阿部 僕らは大爆笑してたけど、勇気くんは落ち込んでて。でも本気でやっていたのをみんながわかっていたから誰も責めなかったし、むしろオモロかった(笑)

水江 あれは面白かったよね。

──4年間の一番の思い出が面白いエピソードだというのが素敵ですね。

バーンズ 本当ですね。

水江 「背中を預け合っている」とか言っているけど、顕嵐はイタズラも多いですからね。

バーンズ 毎回、笑いを我慢するのが本当にキツイ!(笑)

水江 ね。「何するんだよ!」と思って(笑)。

──遊び心を入れて、舞台を楽しんでいるんですね。

阿部 そうです。

水江 「そうです」じゃねぇよ!(笑)

バーンズ マジなこと言うと、声出しが解禁された『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《Fling Posse VS MAD TRIGGER CREW》』は印象的でした。声出し解禁になってみんなの声を聴いた瞬間はやばかったです。ヒプマイに限らず、どの作品でもやっぱり応援の声ってめっちゃ力になるんだなと明確にわかった瞬間でした。

水江 そうだね。

2022年上演の《Rep LIVE side M.T.C》(C)『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage製作委員会


これだけ全員が信頼し合える現場はない


──皆さんにとって『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage』や、このカンパニーはどのような存在ですか?

阿部 リスペクトし合えるカンパニーです。リスペクトし合えるけど、常にライバルみたいな感覚もあって特殊なんですよね。かつ安心感もある。でも芝居もダンスもラップもあるから、真剣にやっていますよ。すぐふざけちゃうけど(笑)。

水江 僕にとっては、自分が知らないカッコ良さを見つけられる場所。カンパニーのみんなとひさしぶりに会うとすごく発見があるし、刺激のもらえる特別な場所だなって。アーティスト面でももちろん、人としてもカッコいいなと思える人たちが集まっている場所です。

バーンズ 表現の仕方が上手な人たちしかいないんですよね、“D.D.B”も含めて。だから刺激になるし、それでいて新しい自分も見つけられる場所。「俺、こういう表現もできるんだ」とか「こういう動き方をしてもいけるんだ」とか。刺激をもらって、ちょっとずつ変わっていく自分も楽しめる現場です。

──カンパニーの話で言うと、植木さんの演出はいかがでしたか? 特に印象的だったものなどがあれば教えてください。

バーンズ 芝居に対して、リアルを探している感じがするんです。「お前、普段はこういうときもっと熱くなるよね?」みたいなことをよく言われて。豪さん自身がプレイヤーだから、プレイヤー目線の演出だと感じます。

水江 豪さんは本当に天才。僕は「尊敬している人はいますか?」と聞かれたら、間違いなく豪さんの名前を挙げます。ヒプステを卒業することが寂しいという気持ちの中には、豪さんの演出を受けられなくなるという寂しさもある。だからまた今後どこかでご一緒できたらいいなと思うし、今後も豪さんの作る作品にずっと触れていきたいです。

バーンズ 《Fling Posse VS MAD TRIGGER CREW》での左馬刻と乱数(飴村 乱数 / 演・安井謙太郎)が無音でラップするところとかすごかったよね。トラックなしで語りラップをするのって、超アンダーグラウンドのヒップホップにはあるんですけど、それをこういうものに落とし込んでくる豪さんはすげぇなって思いました。あのシーン、めっちゃ好きだったなぁ。

水江 カッコよかった。でもあれは役者スキルも高かったからこそ成り立ったシーンだよね。

阿部 いや〜、うれしいです。4年間やらせてもらったおかげですね。僕も豪くんに対してはリスペクトしかないです。プレイヤーだからこその演出はもちろんあるし、あとは稽古から本番まで僕らが楽しみながらできるように場を整えてくれるんですよ。例えば20時に終わる予定で組まれた稽古が17時くらいに終わったり。みんなで要領良くやって、パッと終わらせてくれる。そこも信頼しあっているからできることなんだろうなと思います。これだけ全員が信頼し合える現場はないんじゃないかな。だからこそ、ヒプステがここまで大きくなったんだろうし、みんながずっと楽しくできているんじゃないかなと思います。