田村升吾×滝澤諒、男子プリキュアを演じる思い 幼い頃受け取った感動を、今度は僕らが生み出す番

田村升吾(右)、滝澤諒(左)撮影=入江達也

「プリキュア」シリーズ初の舞台化となる、『Dancing☆Starプリキュア』The Stage(略称:ぼくプリ)が、10月28日(土)から11月5日(日)に東京・品川プリンスホテル ステラボールにて上演される。「僕たちがプリキュア!」をキャッチコピーに、ダンス部の男子高校生たちがプリキュアに変身し、ダンス&バトルを繰り広げるという本作。キュアトップ役・田村升吾とキュアロック役・滝澤諒にインタビューを行い、“舞台オリジナルの男子プリキュア”を演じる意気込みや、ダンスという表現にかける情熱、そして2.5次元作品への熱い思いを語ってもらった。

男の子で舞台化したことに意味があったと納得してもらえる作品に


――お2人はプリキュアシリーズをご覧になったことはありますか?

田村升吾 僕は妹がいるので見ていました。作品で言うと「ふたりはプリキュア Max Heart」です。

滝澤諒 まったく同じで、僕も妹がいるんですよ。それがきっかけで一緒に見るようになりました。

――どんな印象を持っていましたか?

田村 戦隊ヒーローや仮面ライダーの流れで放送していたので、女の子が戦うというのが当時は新鮮でしたね。子どもながらに、そういう形もあるんだなと驚きました。

滝澤 でも女の子が戦っているということを忘れるくらい、迫力がすごくて。

田村 うんうん。

滝澤 気づいたら見入っちゃって、あっという間に終わっちゃうなと思ってました。

――今回はご自身がそんなプリキュアになるということで、出演が決まった際の思いを教えてください。

田村 まずプリキュアが舞台化する、それも男子が演じるということにビックリして。(情報解禁時も)すごい反響でしたし、自分の周りでも、地元の友達や共演者から「プリキュアやるの!?」という連絡がたくさん来ました。

――その反響の大きさに、プレッシャーも感じますか?

田村 反響が大きいからというよりも、今まで女の子が戦う姿を描いてきたプリキュアというものを男子が演じることに対するプレッシャーはありますね。元々男の子の役を演じるのとはわけが違うから。それもひっくるめて背負って、この作品を成功させたい。男の子で舞台化したことに意味があったらいいなと思うし、アニメファンのお客様にも納得してもらえるような作品にしたいです。

滝澤 本当に周りからの反響が大きくて。学生時代の友達や、それこそ家族からも「プリキュアやるんだ!」と言われました。それだけ色々な層の方に舞台化の情報が届いているということで、改めて作品のすごさを実感しました。作品を応援されているファンの皆さんの中には、舞台化がどういうものになるかわからない怖さを感じていらっしゃる方もいると思うんですけど、それは今の僕らも同じです。でも開幕するときには「これが『Dancing☆Starプリキュア』The Stageだよ」と胸を張って言えるように、期待に応えられるように稽古に臨んでいきたいです。

滝澤諒撮影=入江達也


「ぼくプリらしさ」を探していきたい


――現時点でお2人が思う「プリキュアらしさ」とは何ですか?

田村 うーん…プリキュアの20年の歴史というのは、今の僕が「らしさ」を語っていいような歴史じゃないと思っていて。だから一概には言いづらいですが、僕が今言うとしたら「あきらめない精神」。観る人に元気を与えられる作品であることは間違いないので、稽古を通じて「プリキュアらしさ」、そして「ぼくプリらしさ」を探していきたいと思っています。

滝澤 同じ気持ちですね…シリーズを通じて、どんなものにも屈せず立ち向かっていく姿が描かれていると思っていて。誰かのヒーローやヒロインになる人って、性別問わずそういうパワーを持っている人だと思うから。僕がアニメを観て「かっこいいな、こんな人になりたいな」と感じた気持ちを舞台でもお届けするのが使命だと感じています。観劇し終わったお客さんに「舞台上にプリキュアがいた」と心の底から思っていただけるように頑張っていきたいと思います。

田村升吾撮影=入江達也

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