田村升吾×滝澤諒、男子プリキュアを演じる思い 幼い頃受け取った感動を、今度は僕らが生み出す番

ダンスを通じてお互いの気持ちがぶつかり合う

田村升吾(右)、滝澤諒(左)撮影=入江達也


――テーマはダンス&バトルとのことですが、お2人はダンスにはどんな思いがありますか?

滝澤 まず、僕はダンスが好きです。どのジャンルも好き。そして、今作は5人ともダンス部所属ということで、きっとスキルだけじゃなくお互いの気持ちがぶつかり合う瞬間があると思うんですけど、それがこの作品の中で生きてくると思っていて。ショーケースとしてカッコよくダンスを見せるだけなら、プロのダンサーさんが演じた方がいい。ストーリーの中でそれぞれのキャラクターが抱く感情をダンスに落とし込むことが、大切なテーマだと思うので、そこを意識していきたいです。

――ダンスでもあり、ダンスを通じた演技でもあるということでしょうか。ダンスという表現の楽しさはどんなところにありますか?

滝澤 以前、ダンスを観てくれる方から「本人が楽しそうにやってるのがいい」と言われたのがうれしくて。別に僕自身としては楽しさをアピールして踊ってるわけではないのですが、そう見えるというのは発見でした。ダンスってそんな風に、作り込んだもの以上の何かが見えるのが綺麗な瞬間なのかなと思っていて、今回もそういうものが見せられたらと思います。

――田村さんはいかがでしょうか。

田村 僕もダンスは好きです。諒くんが言ってくれたように、パッケージとして出来上がったものを見せるのとはまた違うというのは、僕もすごく共感していて。お芝居の中で漏れ出てくるものを、ビートや音楽に乗せて踊りで表現する。役の心情をしっかり振りに乗せられたらいいなと思います。

――役として踊るときと、ご自身として踊るときの意識の違いはどんなところにありますか?

田村 役として踊るときは、まず衣裳が個性的なものが多いので、そのキャラクターが一番魅力的に見える瞬間が切り抜かれるように意識しています。彼らがいちばん生き生きとして見える表情やポージング、役の一番いいところを引き出せるように、ある意味もう一人の自分がお客さんとして自分を観ているような感覚で、稽古したり本番に臨んでいますね。

滝澤 客観的な視点があるの、ちょっとわかります。僕はまず自分が思うように踊ってみて、映像を見返して「キャラクターらしく見えてるか」を大事に考えます。今まで共演させていただいた方の中でも、ダンスが初めてという方ももちろんいらっしゃるんですけど、でも技術だけじゃない、言葉で言い表せない「キャラクターらしさ」がある方がいるんです。上手い下手よりも、そういう瞬間を感じたときが一番“萌える”。自分が自分の踊る姿をそう感じられるのが一番いい。一度では難しいので、何度もいろいろ試しながらバチっとハマる瞬間を探しています。

滝澤諒撮影=入江達也


関連人物