8月30日より衛星劇場で放送開始となった韓国ドラマ「今、別れの途中です」(毎週水曜夜11:00ほか)は、「ザ・グローリー~輝かしき復讐~」「太陽の末裔 Love Under The Sun」のソン・ヘギョと、「ここに来て抱きしめて」「ボーンアゲイン~運命のトライアングル」「九尾の狐とキケンな同居」のチャン・ギヨンによる“大人の上質なメロドラマ”だ。この記事では本作の見どころについて考察していく。(以下、序盤のネタバレを含みます)。
ヨンウン(ソン・ヘギョ)は、大手アパレル会社「THE ONE」の看板ブランド「ソーノ」のデザインチーム長。彼女は10年前、留学先のパリで知り合った韓国人男性と恋に落ち、幸せな日々を過ごしていたが、ある日突然、彼が音信不通になって終わりを迎えた過去が…。それ以来、「男や愛は信じない」と、恋に本気になるのをやめて、名前も連絡先も告げないワンナイトラブを楽しんでいた。
そんな彼女が、カメラマンのジェグク(チャン・ギヨン)と出会い、関係を深めていく中で、本気で人を愛する事に再び目覚め、女性として、人として、そして仕事人としても成長していく。
ヨンウンとジェグクとの出会いは、彼女の親友で「THE ONE」の理事・チスク(チェ・ヒソ)に懇願されて身代わりとして行った見合いの席。ジェグクも友人との食事のつもりでやって来て、テーブルについた時に見合いだと気づいたのだった。彼も恋愛や結婚によって縛られる事は好まない男性だった。
ヨンウンは少し遅れてやって来た後、チスクとして挨拶もそこそこに、彼には一切関心を払わず、「ここに来てなければ、仕事している時間なので」と、電話で部下に指示を出しながら、豪華な料理をガツガツ口に運んだ。
実は、2人の出会いはこれが初めてではない。昨夜、彼らはワンナイトラブを楽しんだ仲だった。だが、初対面のように振舞うヨンウンに、彼は「既に会っていたかも」と、彼女の態度の真意を探るが、「味気無い出会いなんて無意味」とあしらわれてしまう。そして、「今後会う事は無い」と言い残して彼女は去っていく。
が、彼と別れた直後、仕事上のトラブルが発覚し、急遽カメラマンが必要に。ヨンウンは、ジェグクがファッション関係のカメラマンだと自己紹介していたのを思い出し、彼に撮影を依頼する。「良い経験になる」「プロとの仕事はやりがいがある」など、上から目線でジェグクにオファー。翌朝、現場に現れた彼は的確なディレクションをして経験値の高さを感じさせた。そして、斬新な構図の写真は、ヨンウンを含むその場に居たスタッフ全員を魅了し、ただのカメラマンではない、と感じさせた。
“今後会う事は無い”はずだった2人は、これをきっかけに接近。そして、彼らにはこの時点では本人たちもまだ気づいていない運命的な繋がりがあり、それが2人の恋心にさらに火を点ける反面、大きな障害にもなっていく…。