声優の関智一と岡本信彦が出演する「声優と夜あそび 金」(毎週月~金曜夜10:00-11:30、ABEMAアニメLIVEチャンネル)、9月8日放送の #16では、放送日当日に51歳の誕生日を迎えた関を祝う「岡本信彦がおもてなし!関さん51歳のお誕生日おめでとうスペシャル」で、岡本行きつけの高級焼肉店にてふたりきりのトークがくり広げられ、関が思ううまい芝居や芝居の考え方が変わったターニングポイントなど、熱い芝居論が語られた。
関の51歳の誕生日をお祝いした本放送では、岡本が行きつけだという高級焼肉店「焼肉 思食」にてお肉を味わいながら、スタッフもいないふたりきりの空間でトークをくり広げてもらった。
51歳の抱負や近況を語っていくなか、岡本が自身の年齢と同じ36歳当時の関について尋ねた場面では、関が当時、抱えていたというなやみを告白する。
絶頂期は週に4、5本、主役をやっていたという関だが、後輩ができるとともに、主役の世代交代が始まり、「主役じゃないところに居場所を探していかないといけなくなった」「いずれ、後輩たちに役をとって変わられるっていうのはデビューから考えていたし、当然、自分も先輩たちの役をいただいてきたからわかってはいたけど、いざ、そうなっていくとけっこうダメージがでかくて。知らないうちに“もういらないんだ”って、くさる部分があった」と頭ではわかっていたものの身体が追いつかず、なやんでいたことを語り、さらに「必要とされないなら、やめようかなみたいなことを思ってた時期もある」とざ折を明かした関に、岡本も驚きの声をあげる。
また、岡本から「うまい芝居とは?」と聞かれた際には、「そこに生きてる感じがする人のお芝居がすてきかなって思う」と答えた関は、それは、かつてはかたちで芝居するタイプだった自分だからこそのあこがれもあると話し、「もっと“お芝居をしてくれ”」「人間味が感じられない。上手だけど、いい芝居じゃない」と昔はよく怒られていたことを明かす。
さらに、関は、自身の芝居への考え方を変えたターニングポイントも告白し、「主人公って頭からおしりまで、その主人公の心情が追われてるから、演じやすいんですよ。でもわき役って(感情の描写が)飛んでるから、そこを埋めていく作業がどれだけ大変か、主役をやらなくなってやっとわかったんです」と語る。
ある舞台で、演じている役の感情のつながりがわからず、迷いながら演じていると、それを相手役の先輩に見ぬかれていたことを語り、その後、迷っていた理由を先輩に説明すると「じゃあ、お前は人の書いた本で芝居なんかやれないよ」「作者だってわかってない部分もある。そこをつないでいくのが俺らの仕事なのに、お前の前に俺がいるだろ。なんで俺と芝居しないんだ!やってる役者がけんかしてる場面を感情がとおらないからってうそでやってたら、話が全部うそに見えるだろ」と怒られたことを明かす。「ただうそのない芝居をすればいい」という、芝居の基礎に改めて気づかされ、「そんな簡単なことに気づけないで、20年くらいやってきたなんて。本番も終わって、もうやり直せない」と号泣したことも語った関は、そこから考え方が変わったと話し、理想の「そこに生きている感じがするお芝居」について、「特に我々はSFっぽいものを演じることも多くて、そこのなかの人間関係にリアリティを持って演じていかないと全部がうそに見えちゃうから、そうならないように心がけてはいるね。それがちゃんとその場で生きているってことにつながっていくのかなって」と話し、リアリティを追求する重要性を語った。
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