小田井涼平が全国各地の名物スポットを探訪し、料理に舌鼓を打ち、宿で日々の疲れを癒す旅番組「一度は行きたい極上宿 小田井涼平のあい旅」(毎週木曜 夜8:00-9:00、BSJapanext)。9月7日の放送では、前回訪問した熊本県・天草市の上島に続いて、海に囲まれた下島に降り立った。
まず足を運んだのは、小田井が一番楽しみにしていたという天草市イルカセンター。番組では都合により全カットされているものの、小田井は「僕の前世はイルカだった」と主張しているらしく、「僕が行くと、いつも以上にイルカが寄ってくる」と自信満々だ。
遭遇率9割以上を誇るイルカウォッチングの船旅に出かけた小田井は、宣言通りわずか3分でイルカの背びれを発見。この海域には約200頭のミナミハンドウイルカが生息しているというが、さすがに3分で遭遇は「生まれ変わり説」の信憑性が高まるかもしれない。イルカの大群が泳動する様に感動した小田井は、思わず加山雄三の「夜空の星」を口ずさみ、「イルカに会えて、僕は幸せだな〜」と呟いた。
続いては崎津集落へ。日本独特のキリスト教信仰を育んだ集落や史跡が、世界でも類を見ないということで、集落全体が世界文化遺産に指定されている地域だ。
町を歩いて辿り着いた崎津カトリック教会は、低い建物が数多く現存する崎津で一際目を引く。現在の教会は、崎津集落の信仰復活の象徴として、1934年に再建されたもので、3分の1は鉄筋コンクリート、中は畳敷きという構造だ。小田井は「今まで見てきた教会とは全く重みが違う。この土地の歴史が詰まっている感じがするなあ」と語った。
今回の極上宿は、小田井が「昼か夜かわからないくらい」と表現するほど生い茂った木々の先にある“五足のくつ”。東シナ海を臨む山の上にあり、エキゾチックな非日常を味わえるヴィラタイプの部屋が15棟用意されている。名前の由来は、明治時代に北原白秋、与謝野鉄幹ら5人の詩人が天草を旅したときに記した寄稿文だ。建物の内部は中世の教会にタイムスリップした気分のようになれる造りで、テラスには南国テイストの植物や杉などが生えており、和洋折衷の雰囲気が堪能できる。
この日宿泊する部屋の特徴は4メートルもの高さを誇る天井と、全て特注品だという調度品の数々。洗面台は北欧テイストな天草陶石を使用しており、全体で和と洋の融合を実現している。
源泉掛け流しの熱い湯に浸かり、体の疲れを洗い落とした後は、いよいよ待ちに待った夕食の時間。天草の海の幸と山の幸をふんだんに使った懐石メニューだ。
食事のお供を務めるのは、地元の柑橘類パール柑と日本最西端の天草産ホップで作ったクラフトビール“天草ソナービール”。小田井は口にした途端に「え、何これ、すごい!」と初めての味に驚きを隠せない様子で、「(パール柑とホップの)苦味同士でコラボするって、俺は初めてのパターンです」「苦さの3Dプリンター」と独特の比喩で賞賛した。
メインディッシュは日本最大級の地鶏・天草大王。絶妙な歯ごたえと瑞々しさから博多の水炊きなどに使われていたが、産卵率の低さなどから昭和初期に一度絶滅し、その後10年かけて復元された品種だ。
この日は土鍋の中に置いた溶岩石と出汁で蒸し焼きに。小田井が「地獄窯のよう」と例えるほどの強い火力で焼かれた肉は、香ばしく、噛み応えがしっかりした食感に。出汁のしみたネギはシャキシャキ、ホクホクの甘さに仕上がった。小田井は「この旅館の標高が高いのと一緒で、料理の標高もだいぶ高いですね。1ランクも2ランクも」「料理だけでも食べにきたいくらい美味しいですよ」と赤ら顔で褒めちぎった。
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