「スター・ウォーズ」最新作に登場でファン歓喜 “アナキン”の数奇な人生を振り返る

2023/09/17 07:10 配信

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「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」でのアナキンディズニープラスにて独占配信中/(C)2023 Lucasfilm Ltd.

アナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)唯一のパダワンだったアソーカ・タノ(ロザリオ・ドーソン)が主人公のドラマ「スター・ウォーズ:アソーカ」が毎週水曜にディズニープラスで独占配信されている。9月6日に配信された第4話のラストシーンでは、アソーカが飛ばされた“全ての時と空間を繋ぐ通路”にアナキンが登場。SNS上では「いつ頃のアナキンか?」などと話題になり、本国アメリカではX(旧Twitter)のトレンドランキングで1位にもなった。9月13日配信の第5話では、アソーカとアナキンが対峙(たいじ)して言葉とライトセーバーを交わすシーン、“実写版クローン・ウォーズ”的な描写も注目を集めた。そこで、あらためて「スター・ウォーズ」シリーズになくてはならない存在、アナキン・スカイウォーカーとはどんな人物なのか、彼の軌跡を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)

映画「エピソード1」から「3」はアナキンの物語


アナキンは、映画「スター・ウォーズ」が公開される度に生い立ちや背景が少しずつひもとかれていった人物だった。まず、1977年公開の「エピソード4/新たなる希望」と1980年公開の「エピソード5/帝国の逆襲」、そして1983年公開の「エピソード6/ジェダイの帰還」には、生命維持装置付きの黒いマスクを付けたダース・ベイダーとして登場。そのため、「シュコー、シュコー」という呼吸音がすると、身構えてしまうファンも多くいたのではないだろうか? 

その後、時を遡って描かれた1999年公開「エピソード1/ファントム・メナス」、2002年公開「エピソード2/クローンの攻撃」、2005年公開「エピソード3/シスの復讐」では、彼の幼少期から青年期、そしてシスへと姿を変えるまでの道のりが明らかになった。

「エピソード1」に登場した際のアナキンは、まだあどけない少年で、ジャバ・ザ・ハット率いる犯罪組織ハット・カルテルが支配している惑星タトゥイーンで、母と共に奴隷として暮らしていた。そこへ、惑星ナブーに派遣されたジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジン(リーアム・ニーソン)と、まだパダワンだったオビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)が現れ、クワイ=ガン・ジンがアナキンの秘めた能力に気付いたことをきっかけに彼の人生が動き出した。

彼の血液を調べてみると、フォースを操るミディ=クロリアン数値がマスター・ヨーダをも凌ぐことが明らかになり、クワイ=ガン・ジンは母の了解を得て、彼をコルサントに連れ帰る。その後、アナキンは、伝説の「シスを倒し、フォースのバランスを正す者」として、鳴物入りでジェダイ・オーダーへと迎え入れられることになる。

「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」よりディズニープラスにて独占配信中/(C)2023 Lucasfilm Ltd.

強い力に目を付けたパルパティーンの標的に!


しかし、これがアナキンの不運な人生の始まりだった。彼はクワイ=ガン・ジンがシスの暗黒卿ダース・モールに殺されてしまったことから、オビ=ワンのパダワンとなるが、「エピソード3/シスの復讐」冒頭での戦闘シーンを見ても分かる通り、フォースの力はオビ=ワンよりもアナキンの方が長けており、パダワンがマスターを助けるシーンも多々あった。結果的にアナキンは、共和国と分離主義国が対立する“クローン戦争”の英雄となっていき、その活躍ぶりは「エピソード2/クローンの攻撃」と「エピソード3/シスの復讐」の間の時代を描く、アニメーション「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」でも多分に描かれている。

だが、どれだけ武功を上げても、アナキンに対するジェダイ評議会の評価は慎重だった。マスター・ヨーダやメイス・ウィンドゥ(サミュエル・L・ジャクソン)らは、彼はまだ若く、経験不足だと判断したのだ。そして、その読み通り、若かったアナキンは評議会への不満を募らせていく。それを利用したのが、パルパティーン最高議長/ダーク・シディアス(イアン・マクダーミド)だ。表では銀河共和国・元老院の最高議長として、正義を気取り、裏では宇宙を我が物にするために分離主義者たちを操っていたパルパティーンは、巧みな二枚舌でアナキンを懐柔し、自らの懐に引きずり込んでいった。