30年ぶりに出演を決めた理由を聞かれると、後藤は「非常に私事になりますが、私、オスカープロモーション所属歴40年なんです。でも、ここ何年も“幽霊会員”状態でして…(笑)。いつも事務所に会長、社長に会いに遊びに行くと、子育て相談所みたいな感じになっていたんです。この辺りで会長と社長と、もっと仕事の話で盛り上がる場を持てたらいいなと思って、それで仕事をしようと決めたわけです(笑)」と話し、会場の笑いを誘った。
そして、“松本清張作品”への印象という質問に対して、武井は「『黒革の手帖』をやらせていただいたときは、悪女ってこんなに気持ちいいものだったんだ、と思わせてくれる役柄でした。今回はずっと息が苦しいような役で、自分が溜めていた思いを後藤さん演じる弓子に出会って、どう変化していくのかという役だと思うので、今はそれを思いっきりぶつけるときまで我慢している日々です(笑)」と答えた。
さらに、後藤も「とても重いです。しっかり理解しながら読み込まないと、理解できない小説を書く作家さん、という印象です」と“松本清張作品”を話し、「そんな松本清張の『顔』という作品を今回のドラマの脚本では、日常での出来事やサスペンス要素もあり、非常にうまく現代風にアレンジしていると思います」と今作の魅力を語った。
最後に、武井が「後藤さんと共演させていただける夢のようなこの作品。一瞬一瞬をかみ締めながら、撮影を頑張りたいと思っています。たくさんの方に楽しんで見ていただけるようなすてきな作品に仕上げたいと思っていますので、どうか皆さまよろしくお願い致します」と視聴者にメッセージを残し、後藤も「武井咲、後藤久美子の共演作、第1ラウンドです。松本清張『顔』、よろしくお願いします」と呼びかけ、会見は終了した。