そして、再びソウル予選に。ソウルの3次審査にはJYP練習生8人が臨み、既に2人が合格している。3人目の合格を目指し、練習生歴7ヶ月目の河嶋星太、15歳が登場した。Stray Kidsに影響を受けてアイドルの夢を抱いたそう。練習生としては駆け出しだが、モデル歴は7年。その経験が表現力に生かされていると思う、と語る河嶋は2PMの「Without U -Japanese ver.-」でダンスを披露。
J.Y. Parkは「関節の使い方がまだわかってない」と指摘。そして「モデルをしてきた、と聞いて、本当に心配しました」と告げた。その理由は、モデルは自分自身をなくして別の人物として感情表現をするが、アーティストは自分自身を表現しなくてはいけないので、真逆なのだ、と。だが、河嶋は“自分”が表現できていて、それが自然だった、と、J.Y. Parkは評価。「外見とパフォーマンスが合わさって、漫画の主人公のようだった」と褒め、「まだ(練習生期間が)7ヶ月なのに印象的だった」と、合格のペンダントを与えた。
続いてやってきた井上陽は、4年間習ってきたポッピンダンスをしながら自己紹介。練習生歴は半年だが、コロナ禍の為に最初の2ヶ月は日本でオンライン。韓国での実際のレッスンはまだ4ヶ月だ。ポッピンダンスとK-POPのダンスは全く違うので、身に付いたクセを取る為に1からやり直さなければならず、毎日自分に課題を与えレッスンに励んできた井上。披露した「神メニュー -Japanese ver.-」のダンスは、努力の甲斐があってとてもしなやかだった。
パフォーマンスを見たJ.Y. Parkは、「立っている姿が典型的なダンサーの姿勢」とまず一言。それがいいのか悪いのかわからず戸惑う井上に、彼は「ダンサー出身の人は、ダンスは上手くても観客との共感が上手くできない。でも、キミは完全にアーティストのように上手く共感できている」と感心。そして、ポッピンのクセも全然残っていない、と、彼の努力を褒め讃えた。J.Y. Park曰く、ポッピンをやってたのに、井上のように踊る事は普通は不可能だそうだ。そして、「参加者の中で、ダンスは一番」と、井上にとって最高に嬉しい一言を贈った。
そして、最大規模の応募があった東京予選へ。人数が多い分、実力者も多く、激しい戦いが予想される。1人目は伊藤瑛史、14歳。中止になった名古屋からやってきた参加者だ。ダンスは4歳から習ってきて自信はあるが、歌いながら踊るレッスンは受けていない為、同時にやるとどちらかがおろそかになって、上手くやるコツを教えてほしい、と言う伊藤に、J.Y. Parkは「胸から力を抜いて、下っ腹にだけ力を入れる。だから、空気も下っ腹だけに溜まっているべき」とアドバイス。そして「すべてのテクニックは、しっかり理解して練習したら、全部(実現)可能です」と、笑顔で励ました。
手の震えが治まらないほど緊張しながらも、「頑張って練習してきたので自信がある」と、Creepy Nutsの「かつて天才だった俺たちへ」を歌い、続けてStray Kidsの「ソリクン -Japanese ver.-」で得意のダンスを披露。見終わったJ.Y. Parkは、まいった、という表情をしてうつぶせた。そして、「いつも“どんな才能を探してるのか”ときかれると、“自分のもともとの姿を自由に自然に表現できる人”と答えます。キミがまさにそうです」と告げた。
伊藤の緊張はJ.Y. Parkに伝わっていなかったようで「どうしてそんなに余裕があるんですか?」と尋ねたるJ.Y. Park。それに対して、「自分はたくさん練習できるのが特別だと思うので、たくさん練習してきた分、本番でもできたのかな、と思います」と答えた伊藤。その言葉を満面の笑みで聞いていたJ.Y. Parkは「体の条件が本当に良い。歌う時も踊る時もリズム感が感じられた。テクニックもフィーリングも全部良かった」と言い、S2で優れた人材が来なかったらどうしようかと心配していたが、今夜はぐっすり眠れそう、と、S2の手ごたえを感じていた。
伊藤が去った後、J.Y. Parkは「Rainに初めて会った時の感じ」と言い、スタッフをどよめかせた。「彼は教えられない要素を全部持っている」と、心から感嘆していた。
次回は、残りの会場での3次審査の様子と、予選通過者たちの5泊6日の日本合宿に突入。実力者が一堂に会した合宿で何が起きるのか、楽しみでしかたない。
オーディション番組『Nizi Project Season 2』は毎週金曜日22時に新エピソードが追加され、Huluにて独占配信中。また「Nizi Project Season 2」の特集は、朝のTV情報番組『DayDay.』(日本テレビ系)で毎週水曜に放送中だ。
◆文=鳥居美保/構成=ザテレビジョン編集部
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