国民的ガールズグループとなったNiziUを生んだ、JYPエンターテインメントと日本のソニーミュージックが手を組んだ日韓合同オーディション・プロジェクト「Nizi Project」のシーズン2(以下、S2)が、現在進行中。今回はボーイズグループを作るべく、日本、アメリカ、韓国の3ヶ国11都市で予選を開催し、予選通過者は、東京での合宿、韓国のJYPセンターでのトレーニングを経て、デビューメンバーを目指す事になる。現在、Huluにて独占配信中の、デビューメンバーが決まるまでの過程を追ったオーディション番組『Nizi Project Season 2』の第3回目を考察と共にレポートする。
オーディションへの準備は参加者だけではない。J.Y. Parkも忙しい合間を縫って日本語の勉強を続け、参加者に出来る限り自分の言葉で想いを伝えようとしている。そして、参加者に直接会いに行くのは「ためらったり迷いがある子たちに勇気を与える為。少しでもきっかけになれば」と、想いを語った。残念ながら合格者ゼロとなった沖縄と仙台を経て、審査は再び東京へ。
「ヤバい、ヤバいヤバい」と緊張感MAXの中、審査に臨んだ静岡の永塚康平。Stray Kidsの「Back Door」のMVを見て、アイドルになりたいと思った15歳だ。ダンスは3年間習っていたが歌は未経験。中学では部活でアルトサックスを担当し、リズム感には自信があるとの事だ。エントリーシートには、S1を観た感想がぎっしり。番組内でのJ.Y. Parkの言葉に感銘を受け、自分自身を表現する練習を2年間してきたと言う。
Creepy Nutsの「かつて天才だった俺たちへ」で、歌詞をダンスで表しながらパフォーマンス。自作の振付に対し、J.Y. Parkは「正直、まぁまぁ(笑)」とコメント。「でも、ダンスをする時に本当に大切な事は、“ダンスは感情を伝達するものだ”と思う事」と言い、彼に「ダンスが話をしているようだった。その表現が典型的なものではなかった」と、大きな可能性を秘めている事を彼に伝えた。
アメリカ予選を終え、最終的に合宿参加者は20名となった。オーディションをどんなに心を込めて準備しても、成功するか否かは参加者のレベル次第。地域予選を終えたJ.Y. Parkは「やった!」と思った、と成功を確信したようだ。
この5泊6日の日本合宿中では、実力がどれだけ伸びるかが重要視され、ダンスとボーカルのレベルテスト、スター性テスト、そしてチームミッションを経て、韓国合宿行きのメンバーが決まる、この短い期間中に、ダンスの黄色、ボーカルの緑、スター性の赤、そして姿勢の青、4つ全てのNiziキューブを獲得する事が条件となる。姿勢の評価は、合宿の最後に先生やスタッフ、そして参加者の友情投票で決まるとの事。
メンバー選抜の重要条件は、実力と人柄(取り組む姿勢)。歌、ダンス、スター性はJ.Y. Parkが評価できるが、姿勢は審査の時間だけではわからない。そこで、参加者が毎日他の練習生に向けて手紙を書く「友情レター」を実施。「見えない部分を評価するのに大きく役立つはずだ」とJ.Y. Parkは言う。
韓国に行ける人数は決まっていない。つまり、相対評価ではなく絶対評価。「だから、隣にいる仲間と戦って勝つ必要は無いです。お互いに助け合いながら、いい結果を出してほしいです」と、参加者たちに告げるJ.Y. Park。オーディション・サバイバルにありがちな、他人の高評価を妬んだり、自分だけ抜きん出ようとするようなギスギスした光景は、この「Nizi Project」ではありえない。人柄を重視するJYPの精神が表れたシステムだ。
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