――これまでに特に影響を受けた俳優さんはいますか?
佐藤:共演はしたことがないのですが、僕が個人的に好きな俳優さんは「デスノート The Musical」などにご出演されている柿澤勇人さん。芝居の仕方や歌声がとても好きなんです。
僕が観に行った公演で上演中にけがをしてしまったそうなんですが、それを隠して主演として2時間半ずっと舞台に立っていて、公演を止めずにやりきったんです。そんな姿を見てめちゃくちゃカッコいいなと思いましたし、柿澤さんの俳優としての生きざまのようなものを感じました。
――では、ご自分の中で俳優としての課題だと感じていることはなんでしょう?
佐藤:やっぱり歌ですね。最近はどの作品でも歌は必須ですし、俳優仲間の廣野凌大のように自分の世界観を持って歌うことができたら絶対楽しいだろうなと思います。役者において歌はひとつの武器になるとも思うので、自身のスキルアップのためにも、30代、40代になっても呼ばれる役者になるためにも、歌だけではなくすべてにおいて底上げをしていきたいです。
「この人がいれば問題ない」と思ってもらえるようなポジションになりたいですし、そうなることで役者人生の寿命も伸びると思うんです。だから、苦手な分野をなくして全部ブラッシュアップしていくことが大事かなと考えています。
――声優業、俳優業、そしてYouTubeやイラストまでなんでもこなされていて、さらに苦手だと感じている歌への向上心もお持ちの佐藤さんですが、どうしてもこれだけはできないというものは特にないのでしょうか?
佐藤:テレビドラマなどの映像の仕事や写真集など、自分が全面に出る仕事というのは今後もあまり考えてはいないですね。写真に関してはコンセプトや世界観がはっきり決まっていれば、それを演じることはできるんですけど、素の自分を見せるというのはあまり得意ではないです。
でも、苦手だとしても、今回のように僕自身の写真を撮っていただくことでファンの方が喜んでくださることも理解しているので、今後も頑張って挑戦していきたいとは思っています。
――最後に、次々と舞台に出演されて忙しいと思いますが、そんな毎日の中でのリフレッシュ方法を教えてください。
佐藤:YouTubeもやっているので、夜に空いた時間があるとすぐ生配信しちゃうんです。仕事とは思っていなくて、完全にプライベート感覚でやっていて(笑)。配信をして聞いてくれる人がいるというのが役者ならではの強みだとも思うし、喋ることも好きなので、ファンの皆さんと交流する時間が僕にとっての癒やしの時間ですね。
撮影=山内洋枝、スタイリスト=齋藤良介、ヘアメイク=田中宏昌、取材・文=榎本麻紀恵
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