笹森裕貴、密着番組で伝えたい“舞台俳優のリアル” 「自分にしかできないことは何か」を掘り下げる日々

今までの選択が全部正しいと証明できるように

笹森裕貴撮影=友野雄


──今回は笹森さんのオンとオフを見せる番組でしたが、普段オンとオフの切り替えはどのように意識されていますか?

うーん……オンのときは勝手にオンになるようになりましたね。稽古場に着いたらとか、劇場に着いたら自然とそういう頭になる。逆に言うと、そういう頭に自然となるように、普段から、今向き合っている作品のことを常に考えるようにはしているかもしれません。他のエッセンスを入れないようにしているというか。僕、すごく神経質なんですよ。パッと切り替えられたらいいんでしょうけど、そんなに器用じゃないんで、「今これやったら明日の稽古に響くだろうな」とか考えてセーブしてしまうこともあります。

──オフの時間も常にオンのことを意識していると。

そうなんです。本当にオフなのは甥っ子と会うときくらいかな。さっき取材の合間にもテレビ電話しました。僕は甥っ子に自分を「若」って呼ばせているんですが、「若、何食べてんの〜?」「若、お肉食べてるよ〜!」って(笑)。甥っ子の成長を見守ること、甥っ子が幸せになってくれることが、僕の今の夢ですね。あとはそれこそ裕大くんやなのさん、地元の友達など、会いたい人に連絡して会う時間もなるべく作るようにしています。

──この番組が改めてご自身の姿を見る機会にもなったとのことですが、笹森さんの俳優としての今後の展望も教えてください。

出たい作品はいろいろありますが、今は、この仕事をずっとできていればいいなと思っています。今までやってきたことや通って来た道、選択してきたことが全部正しいって思いたいですし、それを証明できるのは僕自身だけなので。そのためには努力を重ねてスキルを上げていくしかない。その先に何が待っているのか、僕も楽しみですし。僕も含めて、そうやって真剣に頑張っている人間がちゃんと報われることを願っています。

──ありがとうございます。最後に「笹森裕貴のON⇔OFF」を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。

本当に、普段見せないところや、見せるべきではないだろうなと思っていたところまで入っていて「こんな新しい一面あるんだ」と感じる番組になっていると思いますし、僕のファンじゃない方も、自分の好きな俳優さんを投影して見られるようになっていると思います。これを見たあとに皆さんがどう感じるかは僕もドキドキワクワクですが、ぜひリアルな僕を見て、もうちょっと好きになってもらえたらうれしいです。いや、「もうちょっと」というか、もっと大好きになって応援してくれたらうれしいです!

■取材・文/小林千絵
撮影/友野雄

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