――ついに最終話を迎えます。これまでの放送を終えて、今の心境をお聞かせください。
成田:まずは、無事着地してよかったです。いろいろ序盤に広げたものをちゃんとたたんで、無事終わることができたかなと思います。キャリアアドバイザーとして、たくさんの人を救ってきましたが、結局自分のことになると、よくわからなくなる。救い救われ、仲間に助けられ、来栖も決して強い人間ではなかった。すごく人間らしい、まっすぐな人なんだなということが、11話通して伝わっていればいいなと思います。
小芝:最初、社畜からスタートして、搾取される側だった千晴が、来栖さんの厳しくも愛のある言動のおかげで、最終話では、その来栖さんに寄り添って、気づきを与えられるような人にまで成長できたのではないかと思います。物語のメインは、もちろん“転職”であったり“求職者”が軸となった最終話なのですが、もう1つ、来栖さんと未谷、2人の関係性にも注目していただけたらと思います。最終話のシーンを演じているときに、『あ、千晴は来栖さんにこういう思いを抱いていたんだ…』って、自分で初めて気づくシーンもあったので、一人の女性の成長をみていただけたらなと思います。
――これまで共に撮影してきた成田さん、小芝さん、互いへメッセージをお願いします。
成田:最初の取材を受けたとき、「小芝さんの印象はいかがですか?」という問いに、「彼女が、ただ現場で元気で、笑顔でそこにいてくれるだけで十分です。みんながそれだけで頑張れると思います」と話しましたが、その通りでしたね。小芝さんがいてくれるだけで、本当に十分でしたね。健康に最後まで、ご一緒できてよかったです。
小芝:本当に、良いお兄さんで…ありがとうございました。感情的になるシーンの撮影中、外のロケだと雑音とか、交通の状況で、なかなか気持ちがぐっと乗った状況でいつもスタートできるわけではなく、感情を持続するのが難しい時があって。
そんな時に、私の感情が乗りやすいように、お芝居につきあってくださったり…疲れたなぁってときは、「これいいよ~」とか、いろいろなものをくださったり、お休みの時にお土産を買ってきてくださったり…、本当にたくさん面倒をみていただいてありがたかったです。
最初は、もっとクールな方だと思っていたのですが、とてもキュートな部分がたくさんありました。
――最終話の見どころ、視聴者にメッセージをお願いいたします。
成田:最終話は、とうとう来栖が転職するかもしれません。自分がこれまで求職者に伝えてきた言葉が、そのまま返ってきます。面談する側から、面談してもらう側になります。来栖がふと周りをみると、本当にいい仲間がいるということに気付いたり…来栖が一皮むける最終話になっています。もし、12話があったとしたら、来栖はすごく優しいと思います(笑)。
小芝:テーマが“夢”。“夢を追うこと”はもちろん素晴らしいのですが、今も自分が追いたい夢なのか、過去の夢なのか、自分でも分からなくなる。「あ、確かにそうかも…」と感じる部分が多かったです。自分の夢について、また一つ考えるきっかけになる回だなとも思います。ぜひご覧ください。