「梨泰院クラス」だけじゃないアン・ボヒョン ジャンルの振り幅がすごすぎる“カメレオン俳優”の実力

2023/10/01 08:30 配信

ドラマ コラム

「軍検事ドーベルマン」(C) STUDIO DRAGON CORPORATION

梨泰院クラス」などの名ドラマに出演したことでも有名な韓国俳優のアン・ボヒョン。同ドラマでは主人公パク・セロイの父親の死に関わる因縁の相手チャン・グンウォンを演じ悪役として人気を得た彼だが、その素顔は意外にチャーミングなことでも知られている。本記事では、純朴な青年から凛とした軍人まで、さまざまな役を演じ切るアン・ボヒョンの実力に迫った。

才能にあふれる学生時代を経て、鳴かず飛ばずの俳優へ


1988年、韓国釜山広域市に生まれたアン・ボヒョン。今では多くのドラマで多彩な役柄を演じ分ける実力派俳優として活躍している彼だが、実はデビューまでにさまざまな経歴を積んでいる。

彼がもともとはボクシング選手だったのはファンの間では有名な話だろう。中学時代にボクシング部にスカウトされて釜山体育高校に進学した後には、釜山代表選手として出場した全国大会にて優勝を成し遂げるほどの実力者。合計5つのメダルを獲得した経歴を持っている。将来はボクシング選手になることも考えていたというが、ケガが多かったため家族の心配を受け止めてプロになることを断念。その後に、187cmの長身を活かしモデル活動を始めることとなる。

大慶大学校モデル学科に進学した彼は、事務所無所属・モデル塾の経験なしにソウルコレクションでモデルデビュー。複数のショーに出演するなど、瞬く間にモデルとしても輝かしい成果を残す。韓国では兵役制度があるが、アン・ボヒョンは大学時代に兵役を終えており、在籍中は身長185cm以上の者しか入れない「陸軍本部儀仗隊」に所属していたそうだ。

モデル活動を続けていたアン・ボヒョンだが、当時はモデルから俳優に転身する人が多く、彼自身も俳優を目指すため演技学校に通うようになった。順風満帆な経歴に見えるが、俳優としては鳴かず飛ばずの期間が長く、さまざまなアルバイトをしながら下積み時代を過ごしていたというエピソードもある。

「ユミの細胞たち」(C)STUDIO DRAGON CORPORATION


「梨泰院クラス」で一躍トップスターの仲間入りを果たす

「軍検事ドーベルマン」(C)STUDIO DRAGON CORPORATION


2014年に「ゴールデンクロス」のドラマでエキストラ出演し、俳優デビューをしたアン・ボヒョン。しかし前述のとおりその後はなかなかヒット作に恵まれず、2016年にオーディションの末「HIYA/ヒヤ」で映画デビューするまでは苦労を重ねてきた。

そんな彼に大きな転機が訪れたのが、記憶にも新しい「梨泰院クラス」だ。2020年、このドラマで敵役チャン・グンウォンの怪演で大ブレイクを果たす。不祥事ばかり起こしている問題児兼御曹司のグンウォン役を大胆に演じ切り、物語のキーパーソンとして圧巻の演技力を披露。当時すでに33歳だったが、ここからアン・ボヒョンのサクセスストーリーが始まったのだ。

バラエティ番組や他ドラマへの出演など引っ張りだことなり、男らしい見た目とたまに見せるキュートな笑顔、少し天然な言動が人気を集め、悪役を演じていたときとのギャップで性別問わずファンが急増していった。

なおこうしたチャーミングな一面は、アン・ボヒョンの趣味・特技にも表れている。彼は料理を趣味としているらしく、よく簡単な料理を作るそう。また自身の性格について“シャイでロマンチスト”と語っており、意外とかわいいもの好きとしても有名。出演中ドラマのキャラクターやファン・共演者から貰ったステッカーを、スマホやタブレットなどのカバーなど身につけるものへ貼っているそうだ。このような面も、ファンにとってたまらないのだろう。

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