レギュラーシーズン最終戦となった10月2日の「MLB」ABEMA生中継内で、元メジャーリーガーの川崎宗則が、日本人史上初の“ア・リーグホームラン王”に輝いたエンゼルスの大谷投手の「今季の大谷翔平ベストホームラン」として、日本時間8月24日のレッズ戦で放った44号HRをベストホームランに選んだ。
レッズとのダブルヘッダー1試合目となった本試合に大谷は二刀流で先発出場し、1回に44号2ランを放った。その後、2回にピッチャーとして1アウトを取ったものの、直後に自らベンチにサインを送り、わずか26球で緊急降板した。大谷が、2回途中でマウンドを降りるのは2023年シーズン最短だったことから、試合当日には心配の声が多数、寄せられた。
川崎は、この44号HRの選定理由として「右ひじの異変で緊急降板したあとの一打だった」「ひじの状態もいろいろあるなかで、ピッチングをしっかりして打ったあの44号HRというのは、最後の力をふりしぼったスイングだったと思う。それが大谷選手の魂を感じた」と満身創痍の一撃を称賛した。
また川崎は、この頃から見られた大谷の不調に対し、「43号を打った時から気になっていた」と語り、2023年シーズン初、かつ自身2度目となった43号満塁HRについても解説し、「強引にかぶせた打ち方をしていたので、何かがいつもどおりではないのかなと思った打球だった」とフォームの変化を見逃さなかった。
さらに、2023年シーズンをとおした大谷の変化について「メジャー3年目で、ある程度、バッティングフォームは確立されていた」と語った上で、「以前よりも長いバットに変更したことは、非常に新しい武器になった。極端な守備シフトが禁止され、ヒットが増えたことによって、力みがなくなった」とふり返った。
そして、大谷が2024年シーズンは二刀流ではなく打者に専念する見込みとなっていることに対し、川崎は「翔平さんにとって、プラスかマイナスかがわからない」「翔平さんは二刀流で投げているからこそいい具合に打つ力がぬけたり、投げているからこそ打撃の量を減らしたり、体がフレッシュな状態で打てている。投げない状況だと体が元気すぎて、元気すぎると良くないこともある」と解説した上で、「こういったバランスを翔平さんが来年、どうやって取るのか注目したい」と期待を寄せていた。
※川崎宗則の“崎”は立つ「崎」
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