――では、好きな映画作品について教えてください。
僕のアニメーション映画のベストワンは、何をおいても劇場版「銀河鉄道999」なのですが、その監修に携わっていた、市川崑さんの監督作品、金田一シリーズの中の一本「悪魔の手毬唄」(1977年)を挙げさせていただきます。
この作品は、石坂浩二さんが務められた金田一シリーズの中でも群を抜いて哀切の度合いが強いんです。ただただ殺人事件が凄惨(せいさん)に繰り広げられるだけではなく、人の業の哀しさが、他の作品に比べてより一層強く感じられて、好きです。
僕は石坂さんの演じられた金田一耕助はどれも本当に好きなんですけど、その中でも一番はどれかと言われると、やはり「悪魔の手毬唄」なんです。物語の構造も見事ですし、ちょくちょくDVDを引っ張り出して観ています(笑)。
実は以前、石坂さんとご一緒させていただいたとき、この思いを包み隠さずお伝えしたら、「DVD-BOX」を送って下さったんです。それからずっと有り難く拝見し続けております。思いを奔流のようにぶつけ過ぎてしまったかなと、少し反省してます(笑)。
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