――夏月や佳道のようなことでなくとも、世の中には「生きづらさ」を感じている方がたくさんいると思います。この「正欲」という作品で役を生きた新垣さんだからこそ感じる、「生きづらさ」を感じている方へのメッセージをお願いします。
「生きづらい」と感じている人たちが、どういう状況かというのは、やはりそれぞれ違うと思うし、何を「生きづらい」と感じるかによっても違うと思うので、何か言葉をかけようと思っても、すごく表面的なことしか言えないと思うんです。
そうですね…私は何か「つらい」と感じたときは、「何も成し遂げなくても生きていていいじゃん」って言い聞かせるようにしています。もちろん、生活するためにご飯を食べるために働かないといけないとか、社会で生きていくために必要なことはありますけど、そう思うことで私は楽になっています。「生きづらい」と思っても「生きていてください」と私は願います。
――新垣さんが「つらい」と感じたり悩まれたりしたときは、どんなことで気分転換されていますか。
気分転換をしたいときは動画サイトでBGMをライブ配信しているチャンネルがあって、それを流しています。ちょっとした風景とそれに合う音楽が流れてくるんですけど、それが心地いいんです。
雨が降っている駄菓子屋さんの前とか、夕日が差し込んでいる雰囲気のあるコインランドリーとか、海辺の高台に立っている古い家からの青空とか。そういうシチュエーションで、今どういう気分かなと、絵で選んで曲を流したりするのが気持ちよくって好きですね。
◆取材・文/綱島深雪
撮影/梁瀬玉実
スタイリスト/小松嘉章(nomadica)
ヘアメイク/藤尾明日香
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