【漫画】女装バーの女王だったおじいさんと男装執事喫茶オーナーのおばあさん…ギャップしかない変身後の2人に「最高のジジババ」と反響

2023/10/25 18:00 配信

芸能一般 インタビュー コミック

「お互いが推しな老夫婦」猫耳に翻弄され、尊い時間を過ごすほのぼの日常漫画(C)KADOKAWA

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、お互いが推しという最高の老夫婦が、趣味を楽しむ日常を描く『女装じいさんと男装ばあさん』をピックアップ。
作者のカワバタバタコさんが9月28日に本作をTwitterに投稿したところ反響を呼び、2.7万を超える「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、カワバタバタコさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。

猫耳に翻弄されるじいさん…元女装バーの女王&現男装執事喫茶オーナー夫婦の日常

女装じいさんと男装ばあさん(1/9)(C)KADOKAWA


本作は、仲が良さげな老夫婦、居酒屋店主の宝龍彦(たからたつひこ)と龍彦の妻・春子(はるこ)の日常を描いた漫画。一見どこにでもいそうなほのぼの老夫婦だが、2人にはある趣味があった。今回、急遽同窓会に行くことになった2人。春子は「会場が近くて良かったです 私たち、準備に時間がかかりますから…」と言う。準備を終え、龍彦は元女装バーの女王・ローズ、春子は元男装女子、現男装執事喫茶オーナー・晴彦の姿に。なんと2人は女装じいさんと男装ばあさんであった。

女装・男装を楽しむ日々を過ごす2人。ある日、男装執事喫茶オーナーの春子は、お店の若い子から猫耳をもらう。自分が猫耳を身に着けた姿を見てくれないかと龍彦に尋ねる。龍彦は猫耳姿の妻・春子を想像して妄想を膨らませ、「死ぬかも…」と期待する。猫耳を付けて登場した春子は、男装姿だった。あまりにも男前な妻の姿に複雑な気持ちになる龍彦だった。

猫耳を手にした春子は、龍彦にもそれを着けてほしいとを頼む。その頼みを龍彦は嫌がり、春子の言い分に「ネットの見過ぎで頭おかしくなっていないか?」とつっこむが、熱意に押し負けてしまう。春子は猫耳姿の龍彦を見て、カメラのシャッターが止まらない。そんな妻・春子の見たことのない動きを見て、龍彦は少し恐怖を覚えた。

互いの趣味を楽しみ合う2人のほほえましいやり取りにクスっと笑える本作。X(旧Twitter)上では「最高のジジババだ」「この世界に住みたい」「お互いが推しなとこが最高に可愛い」などと反響が寄せられている。「好き」「何回読んでもこのご夫婦が好き」とじいさんとばあさんの2人に虜になる読者が続出。「孫とか周りの登場人物もみんな良くて良い」という声も上がり、じいさんばあさんにとどまらない魅力が伝わっている。

変身後の2人のギャップに尊いが止まらない 作者・カワバタバタコさんの熱意伝わるインタビュー

女装じいさんと男装ばあさん(3/9)(C)KADOKAWA


――「女装じいさんと男装ばあさん」を創作したきっかけをお教えください。

「女装じいさんと男装ばあさん」を創作したきっかけは、小さい頃から(女性である)自分自身が「女の子らしさ」を強要されることに苦手意識があったからだと思います。合わせてドラアグクイーンや宝塚歌劇団のような異性装の文化に興味が強くあったのも相まって「異性装するおじいちゃんやおばあちゃんが居たら面白いのではないか」と1枚の落書きをしました。その落書きをtwitterでアップしたところ想像以上の反響があり「これは連載物にしたら面白そうだ」と考えそのまま自分の中の「こういう世界があったらいいな」を原動力に創作しました。

――キャラクターデザインでこだわっている点がございましたらお教えください。

自分の絵柄はシンプルなものだと思っているのですが、一人一人の骨格や輪郭にこだわりを持って描いてます。またキャラクターの家族の骨格・輪郭、顔のパーツで血縁関係が分かるようにすることには自分なりに大きなこだわりを持ってキャラデザしています。

――「ローズに猫耳」といった女装ネタ、男装ネタはどのようなところから思いつくのでしょうか。

そういったネタは自分自身が超のつくオタクなので、オタク文化で萌えと思われているようなことを自分の作品で出したい!という気持ちから思いついています。それと、お笑いも大好きなので色んな漫才やコントを見て奇抜な設定とかシチュエーションのインスピレーションを得ています。

――「女装じいさんと男装ばあさん」の中で特に気に入っているシーンやセリフがございましたら、理由と共にお教えください。

正直じいさんとばあさんが出ているシーンやセリフは全部お気に入りなのでじいさんばあさんを除外した部分で言わせて頂くと、第1巻に収録されている第15話(じいさんとばあさんと文化祭<その2>)のクニオくんが言っている「…世界って自分が思ってるより広いと思ってるし」というセリフです!17歳の男子高校生が真理をつくようなことを言っているのがお気に入りです。

――今後の展望や目標をお教えください。

今後も「自分を肯定することを肯定する」というテーマで作品をこの世に出せればな~!と考えています!人が幸せになる話、幸せで在る話を描いて私も幸せだし、読んでいる人も幸せになってほしいなと思います。

――最後に作品を楽しみにしている読者やフォロワーへメッセージをお願いします。

これからも読んだ人が幸せになるような漫画を描けるように努力します!ラブ&ピース!