【漫画】“亡き想い人を忘れられない幼馴染”を好きになったヒロイン…ひたむきで健気な姿に「尊いにも程がある」「報われてほしい」の声

2023/11/04 10:00 配信

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恋をしたのは“家族同然”の幼馴染…イノウエさんの『君の刀が折れるまで〜月宮まつりの恋難き~』が話題(C)イノウエ/小学館

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、『君の刀が折れるまで〜月宮まつりの恋難き~』(小学館)をピックアップ。

サンデーうぇぶりにて連載されている本作は、江戸の下町を舞台に同じ寺で幼馴染として育った少年少女の物語を描くラブコメ&アクション漫画だ。8月9日に漫画家で作者のイノウエさんがX(旧Twitter)にて第1話を公開したところ、5300以上の「いいね」が寄せられ反響が相次いだ。この記事ではイノウエさんにインタビューを行い、創作の背景やこだわりについてを語ってもらった。

寺で育った幼馴染3人の物語 ラブコメだけじゃない切ない“復讐劇”も話題に

『君の刀が折れるまで〜月宮まつりの恋難き~』より(C)イノウエ/小学館


舞台は江戸。誰からも振り向かれる美少女で町の人気者・月宮まつりは、1つ年上の幼馴染・月宮夜ノ助(ヨノスケ)に恋心を抱いていた。しかし、まつりがどれだけ真剣に「好き」と伝えても夜ノ助は全く取り合ってくれない。実は夜ノ助は、もう一人の幼馴染で今は亡き想い人・日永のことが忘れられずにいた。

孤児だったまつりと夜ノ助、日永の3人は幼い頃から共に寺で育ち、家族同然の関係として過ごしてきた。そんな中、夜ノ助と日永が恋仲となり、互いに想いを寄せ合う2人の姿をいつも微笑ましく見ていたまつり。しかしある日突然、日永が将軍・鷹来天道に殺されてしまう。怒り悲しんだ夜ノ助は、いつか自分の命と引き換えに日永を殺した将軍へ敵を討つことを決意するのだった。

それから、夜ノ助とまつりは将軍に近づくため名を上げようと江戸の町で用心棒として働くことに。2人で一緒に居られることを嬉しく思いながらも、無謀な復讐に人生のすべてを懸ける夜ノ助の姿を見て、まつりは「私のこと好きになってくれなきゃヨノ君が死んじゃう」「私が彼の生きがいになりたい」と思うようになり…。

ひたむきで健気なヒロインの恋物語と、恋仲を殺した将軍への復讐劇を描く本作。江戸を舞台にしたラブコメ&アクションが話題を集め、SNS上では「良すぎる!」「まつりちゃんが健気で可愛すぎる」「尊いにも程がある」「報われてほしい」「この作品が俺の生きがいになっちゃう」「まつりちゃんがんばれ!」など多くのコメントが寄せられ反響を呼んでいる。

「“温度”が伝わる絵が描けたら」作者・イノウエさんが語る創作背景とこだわり

『君の刀が折れるまで〜月宮まつりの恋難き~』より(C)イノウエ/小学館


――『君の刀が折れるまで〜月宮まつりの恋難き~』を創作したきっかけや理由があれば教えて下さい。

時代劇とか歴史ものの漫画がいつの間にか好きになって、描いてみたくなったのが最初です。復讐ものにしようと先に決めて、あとから江戸とラブコメにしました。ずっと挑戦してみたいジャンルだったので、連載させて頂き幸せです。

――ひたむきなヒロインとして描かれる月宮まつりのキャラクターはどのように生み出されたのでしょうか?

飛んだり走ったりする運動神経のいいヒロインが描きたくて作りました。あと表情がコロコロ変わる子も好きなので、快活な子にしました。デザインでいうと太ももは絶対に描きたかったです。

――“復讐”を企む月宮夜ノ助のキャラクターについては、どのように生み出されたのでしょうか?

刀を持っていて、復讐の為に生きるって恰好いいかもと思って作りました。キャラクターデザインに一番迷って、「前作(『死神坊ちゃんと黒メイド』)の主人公に似た感じにしてみては」と助言を頂き黒髪パーマにしました。

――本作では、まつりの感情豊かな表情描写をはじめ、コミカルとシリアスなシーンの対比が繊細に描き分けられているところも印象的でした。イノウエさんが作画の際に意識している点や「ここを見てほしい」というポイントがあれば教えてください。

温度が伝わる絵が描けたらいいなと思ってます。お風呂の温かさとか雨の冷たさとか人肌の温度とか冬の寒さとかがパッと見の絵で表現出来たらな、というかんじです。見て欲しいと思うポイントは女の子達です。

――これまでのエピソードの中でイノウエさんにとって特に思い入れのあるシーンやセリフはありますか?

まつりが壁とかにはまったりなにかに落ちたりするのと、緊縛絵が好きです。困ってて可愛いです。2話目の最後のまつりがヨノに投げられるシーンも好きです。

――今後の展望や目標がありましたらお教えください。

最低限なことかもしれませんが締切を守ることと、なるべく休載しないことが目標です。沢山描きたいです。

――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へメッセージをお願いします。

『君の刀が折れるまで』を読んでくださって有難うございます。自分は漫画を描くことが娯楽なので、読んでくれてる方も楽しんで頂けると幸せだなと思います。楽しみつつ全力で取り組みます。いつも有難うございます。