――零花を演じる上で意識したことや大切にしたことは?
この作品は、サスペンスとかミステリーとかいろんな要素がありますが、どのシーンも根底には必ず愛があると思っています。零花ちゃんは両親の愛をたくさん受けて育っている女の子なので、家族に愛されていることと、自分も家族を愛しているということを意識しました。それがお芝居のプラスになったらいいなと思って。
あと、終始「哲雄さんどうなっちゃうの?」という緊張感が漂うドラマの中で、零花ちゃんが出てくるシーンはほっこりしたり、くすっと笑えるシーンだったりが多いので、空気を軽くするように演じることも意識しました。
――零花の気持ちを作る上で、気を付けたことはありますか?
零花ちゃんは父親が人を殺したということを知らずに生活しているという設定ですが、ドラマを見てくださる方は哲雄が人を殺したことを知っているので、零花ちゃんが間抜けすぎると、多分イライラしちゃうと思うんです。なので、父親が人を殺したということは知らないけど、何かがおかしいと思っているところや、ちょっと抜けているけど空気を読んでいるところも意識しました。
私はお芝居をたくさんやってきたわけではないので、間合いとか、テンポ感とか、初歩的な部分がまだ身に付いてないところもあるのですが、お芝居について蔵之介さんや監督が教えてくださったので、つまずくことなく演じることができました。
――佐々木さん、木村さんの印象を教えてください。
蔵之介さんは初めてご一緒させていただいたのですが、多分事前に私のことを調べてくださっていて、いろいろと質問を投げかけてくださったり、たくさん会話をしようとしてくださったりと、私に寄り添ってくださったことがすごくうれしかったです。
多江さんは、初めから私のことを「飛鳥」と呼んでくださって。スタッフさんに「私の娘はすごいのよ」と言ってくださったり、優しく話しかけてくださったり、かわいがっていただきました。近い距離感で接してくださったので、すっと役に入ることができましたし、本当に母親と接しているような温かい気持ちになりました。
――齋藤さんご自身は人見知りなのでしょうか?
人見知りだと思います。あまりしゃべらないのですが、皆さんがお話ししているのを近くで聞いてほっこりしたり、ニコニコしたりしています。今回の現場では、私が一人で笑っているところを突っ込んだり、話しかけてくださったり、自然体の私を皆さんが受け入れてくださったので大変ありがたかったです。
――哲雄(佐々木)と歌仙(木村)のキャラクターについては、どのような印象を持ちましたか?
哲雄さんは、威厳のある父親ではないと思うのですが、実はものすごく冷静だし、頭の回転も速いし、こういうお父さんだったらいいなと思います。この作品を見ていただいたら伝わると思うのですが、博識なのに能力を隠しているみたいなところが、人としてすてきです。歌仙さんは、一見、冷静で賢く見えるんですが、実際はすごく抜けていて、突拍子もないことを言い出すキャラクターです。でも、そういう部分が哲雄さんの助けになることもあるんです。
お二人が演じる哲雄さんと歌仙さんを見ていると、夫婦のバランスが抜群だなと感じます。撮影の合間に蔵之介さんと多江さんがお話しされているときの空気感や、お芝居の掛け合いがピタッとはまっていて、すごくすてきな夫婦だなと思います。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)