=LOVE・野口衣織が舞台版に出演!「フルーツバスケット」を語る「大人になったからこそ、理解できる感情もある物語」【連載:いおはにほへと。#24】

2023/10/20 18:00 配信

アイドル アニメ 連載

つらさと、片想いの気持ちがあふれているセリフ

「もう少しだけ私のことで困って見せてよ」(アニメ2ndシーズン第11話 草摩楽羅)

このセリフは、亥の物の怪憑きの楽羅ちゃんが、片想いの相手である夾くんに言った言葉。本当に苦しくて、でも大好きなシーンです。

楽羅ちゃんは、他の十二支と比べて比較的、恵まれた環境で育ってきました。でも、きっと楽羅ちゃんには楽羅ちゃんの辛さがあったんですよね。比べちゃいけないと自分で分かっていても、夾くんを見たときに自分と比べて、優越感に浸っていたのかもしれないなと…。楽羅ちゃんは本当にいい子だから、それがどんどん罪悪感になっていって…。自分が救われたくて夾くんに好きと言っていた、と打ち明けるんですけど、きっと本当に好きだったと思うんです。

だから、夾くんの態度できっともう終わりなんだと分かったときの「もうちょっと私のことで困ってみせてよ」というセリフと、全てを察してどんどん目の色を失っていく映像がもう…(泣)。夾くんに想いを告げるシーンでは「ずるいよね」「私は汚いよね」とも言うんです。「もう少し私のことで困ってみせて」と言っておきながら、自分から終わりに向かって進んでいる感じがつらすぎました。

この一言には女の子らしさがあるし、「好きだよ、こっちを見てほしい」という片想いの気持ちもあふれています。楽羅ちゃんの人柄の良さが見えつつも、きっともう自分の方には振り向いてもらえないという諦めもあるから言えたんだろうなって。楽羅ちゃんの気持ちを考えると苦しいですし、幸せになってほしい!と思いました。

実は「フルーツバスケット」では恋愛模様も注目ポイントで、私が好きなのは(草摩)綾女くんと(倉前)美音ちゃん。意外なカップルと言うか、本当に「いいねぇ!」って思いました。綾女くんは由希くんのお兄さんで、由希大好き!のイメージが強いんですよね。だからそういう相手はいないのかと思っていたら…!

アニメではそれほど恋人感はないんですけど、「え?そこの二人、そうなんだぁ!」って匂わせ程度の雰囲気がすごく刺さりました。「みなまで言うな」みたいな(笑)。あの二人の恋愛模様はもっと観たいですね。