――最後に、「Worldfly」についても聞かせてください。タイトルはビッケさんによる造語ですよね?
そうです。Dragonfly(トンボ)やFirefly(蛍)という言葉があるので、似たようなニュアンスで、世界をあくせく休みなく飛び回る「世界虫」という意味でつけました。良いか悪いか、この曲は歌詞も含めて2時間で作りました。しかもレコーディング直前の2時間で。
――そんなに切羽詰まったスケジュールだったのでしょうか。
いえ、猶予は3日くらいあったんです。でもだらだら作ってもしょうがないし、スパーンと作りたくて。1分の短い曲にしようとは事前に決めていたから、2日間だらだらして、日が登って、「この日が沈んだらレコーディングだな…」というときに一気に作ったんです。
――「2日間だらだらして」って、その2日間は何をされていたのですか?
遊んでました(笑)。いや、それまでめっちゃ忙しくて休む時間がなかったんですよ! だから休んで、遊んで、 ステーキとか食べたりしてゆったり時間を使って、最後にバーンと作ったんです。でも何かもうひとつパンチが欲しくて、清塚信也さんに電話してピアノを弾いてくれないかとお願いしたんです。そうしたら快諾してくれて。そんなふうにできた曲ですね。
――2時間とは言いますが、その3日間の過ごし方とか、それまでの蓄積とか、そういうものを含めてできた曲ということですよね?
そうなんです! 2時間だけど実質3日、私は一生懸命やりました! いったん遊ぶという頑張り方もありますから。心を緩めるという準備なんです。インプットのやり方のひとつですよね。さっきも言いましたが、「場所を空けておく」ことが大事。だって、空けないと入って来ないですから。
取材・文=山田宗太郎
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