WBC・WBO世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥選手が10月25日、横浜市内のホテルで次回の公式戦に関する発表会見に出席し、12月26日(火)に東京・有明アリーナにて、WBAスーパー・IBF世界スーパーバンタム級統一王者のマーロン・タパレス選手との4団体王座統一戦を行うことを発表した。
井上選手は、2022年12月にバンタム級で4団体統一を果たした後、2023年1月に保持していた4団体のベルトを返上し、スーパーバンタム級へ転向。7月25日には、WBC・WBO世界同級統一王者のスティーブン・フルトン選手とタイトルマッチを行い、8回TKO勝利を収め、世界4階級制覇を達成した。
2階級での4団体統一を成し遂げたのは、テレンス・クロフォード選手が史上初。井上選手が次戦で勝利を果たせば、史上2人目となる。
井上選手は「2階級での4団体統一がかかるので、すごくでかい試合になります」と口にし、「バンタム級で4本のベルトを集めるのに4年7カ月かかりましたが、スーパーバンタム級では2023年内にクリアできそう。コロナ禍で失われた時間をハイスピードで取り返しています。感謝申し上げたい」と頭を下げた。
現在は、メキシコのパートナーとスパーリングを開始したと言い「いいモチベーションで、いいトレーニング内容を積めているなと思っています。残りの2カ月はさらに集中量を増して、完璧な状態に仕上げますので、皆さん期待して12月26日応援よろしくお願いします」と呼びかけた。
試合で注目してほしいところについては「2階級4団体統一がかかる試合でも、圧倒的な強さを見せつけて勝ちたいと思いますので、見ていただく方には、KO決着をお見せしたいなと思っています」と宣言した。
勝利すれば史上2人目の「2階級4団体統一」については、「2階級4団体統一は、日本だけではなく世界における偉業だと思っています。史上2人目の試合になるので、この先日本人がたどり着けない場所まで行きたい。結果を出したいと思います」と意気込んでいた。
◆取材・文=大野代樹