龍司は「俺が中1のとき病気でな。亡くなる直前まで店やってて。どんだけ店が好きなんだよ。俺全然気づけなくてさ。だから朝も夜もできるだけ手伝いたい」とぽつりぽつりと天に話す。「よし、勉強戻るぞ」と言って龍司が立ち上がると、天は龍司と入れ替わりで仏壇の前に座る。
龍司が驚くと、天は「龍司くんのお父さん、初めまして海堂天です。龍司くんには大変お世話になってます」と話し始める。そして、「あのしらす丼の味、俺も一緒に守ります!だからお父さん心配しないでください」と龍司の父に宣言する。それを見て龍司もほほ笑んでうなずく。天は振り向いて「龍司くんのお父さんに宣言しちゃったからもう逃げられないね」と龍司に言い、龍司も「店休むわけにいかないからな」と言うのだった。
補習で店を休まなくて済むように勉強をがんばる龍司も、彼を支えようとする天もなんてけなげなんだろうと胸がじんわりと熱くなった。
◆構成・文=牧島史佳
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)