「オマエらはオレの敵だ ここで死ね」
ムーチョの裏切りが発覚し、絶体絶命のピンチに陥った武道。しかし、なぜムーチョは武道、乾、九井の3人を狙ったのか。それは武道と乾を殺し、九井を天竺のメンバーに引き入れるためだった。
元々は、黒龍で十代目総長・大寿(CV:杉田智和)の下についていた乾と九井。黒龍は真一郎が作った伝説のチームだったが、八代目にイザナがついたことで凶悪化し、次の九代目・斑目(CV:内山昂輝)の時代に東卍に潰された。そんな黒龍を再建するため、大寿を総長に迎えたのが乾。ムーチョ曰く、その際に大寿は条件として九井の黒龍入りを要求したという。
大寿が欲しかったもの。それは乾の財力。九井はお金をつくる天才であり、イザナもまたその力を利用したいと考えていた。それを聞いた武道は、どの現代でも東卍のメンバーに九井がいたことを思い出す。現代の東卍の金を握っていたのは九井だったのだ。
イザナの狙いは九井の“財力”に加え、稀咲の“ブレーン”、マイキーの“カリスマ性”を駆使して「最強の犯罪組織」を創ること。それはまさしく、武道が見た現代の東卍の姿である。九井は天竺に絶対渡してはいけないと確信した武道。勝機を見つけたことで、覚醒した武道は「オレの部下はテメェらなんかに渡さねぇ!!」とムーチョに宣言した。
武道は加勢した乾とともにムーチョに立ち向かったが、腕を縛られているため、手が出せず一方的にボコボコにされる。結局は九井がムーチョに従うことで、二人は解放された。そのまま彼らは乾と九井のアジトに向かい、そこで乾が武道に語ったのは、黒龍を再興する目的だった。
いまや廃墟と化した乾と九井のアジトは元々、真一郎のバイク屋だった。そこに集まる不良たちがみんな、真一郎の前では礼儀正しくなる。そんな真一郎が乾の“ヒーロー”だったという。八代目や九代目の頃のような、ゆすり・強盗・薬なんでもありの極悪チームではなく、真一郎の創った初代黒龍を再興することが乾の目的。そして、大人になっても昔やったバカなことを笑い合える仲間をつくることだった。
けれど、そのために大寿を頼ったはずが、結局は歴代最狂最悪のチームとなってしまった。「オレは…何をしてたんだろうな…」と肩を落とす乾の姿に、武道は何度タイムリープしても現代の状況を変えられずにいる自分自身と重ね、乾に共感する。
そして、「十一代目黒龍総長を継いでくれ!!!」と頭を下げた乾の思いに応え、武道は“東京卍會壱番隊隊長”兼“十一代目黒龍総長”になることを決意。
「この命 オマエに預ける」
そんな武道に乾も自身の命を預けることを決めた。武道が背負うものがまた一つ増えた第41話に、SNSでは「よく言った武道」「こういうところが武道の周りに人が集まる理由なんだろうな…」「タケミっちとイヌピーに胸熱」「武道とイヌピーくんのあの握手のシーン、めっちゃ良くて鳥肌立った…!」という声が集まった。
※島崎信長の崎は正しくは「たつさき」
■文/苫とり子
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