カティアに怪我の介抱をされながらも、片腕を失ったアンナの目から希望の光はすっかり消えていた。そんなある時、アンジェリカはカティアが昔仕立てたドレスをアンナに着せるよう指示。アンジェリカはアンナに「あなたは“火の夜”にこれを着て私と結婚するの」と嬉しそうに告げる。アンジェリカが去った後、アンナはカティアに「逃げるのよ」「あなたは“火の夜”に燃やされる」と忠告する。
実はアンジェリカは、感染しないカティアの“灰”を食べることで、自身も感染を防げると思い込んでいたのだ。現にアンジェリカは顔がただれ始めており、感染が着々と進行していた。それを隠すために上から白いペンキを塗っていたのだ。
事情を知ったカティアは、アンジェリカに“私の灰を食べても感染して死んでしまう”と伝える。すると、“赤い病で死にそうな自分をなぜ救えないのか”と責め立てるアンジェリカ。どうしようもできないカティアは、ただアンジェリカを抱きしめることしかできないのだった――。
一方、アストルが“青い子供”の集団を抜け出してアンナの元へやって来る。久しぶりの再会に喜ぶアンナはアストルに、今すぐ逃げ出してピエトロの元へ向かうよう指示。怖いとおびえるアストルだったが、アンナは「あなたはすごい強いイノシシよ」と励まし、アストルはついに毛布をかぶってアジトから抜け出した。
第4話では、カティアの過去についても描かれていた。もともとカティアは腕が利く服飾職人。昔は外に出るのが嫌いでずっと自宅に引きこもり服を直す生活をしていた。そんな時、アンジェリカの姉・ジネーヴラに出会う。カティアの腕を気に入ったジネーヴラは、自分の結婚に寄せてドレスを仕立ててもらうことに。彼女に特別な感情を抱くカティアだったが、ジネーヴラも両親も次第に“赤い病”に侵され亡くなってしまう。なぜかウイルスに感染しないカティアは孤独に陥り、その後アンジェリカと行動を共にするようになったのだった。
そして同話では、カティアが感染しない理由についても語られていた。アンナがカティアに“大人になってもなぜ死なないのか”と尋ねた際、カティアは「両性具有だから」と回答。男であり女でもある特異体質なカティアは、感染せずに生き残っているのだという。
しかし確固たる証拠がないのも事実。もしかするとカティアは単純に“赤い病”に対する抗体を持っているだけで、両性具有という点は関係ない可能性も考えられる。
しかし医学上、人類には両性具有は存在せず、神話上の“あいまいな存在”だと言われている。そのためカティアは、自分が稀有な存在であることから、それが“感染しない理由”だと思い込んでいるのかもしれない。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
※種崎敦美の崎、正しくは「たつさき」
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