【漫画】初恋相手は自分の過激アンチになっていた…衝撃的な再会に反響続々「何度見ても尊い」

2023/11/07 10:00 配信

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忘れられない人がまさかのお隣さんに…下瀬川ひなるさんの『隣のアンチくん』が話題(C)下瀬川ひなる/KADOKAWA

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は『隣のアンチくん』をピックアップ。

10年間探し続けた初恋の相手がいきなりお隣さんとして現れるところから物語が始まる本作。2023年10月24日に作者・下瀬川ひなるさんがX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1.2万以上の「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では下瀬川ひなるさんにインタビューを行い、創作の背景やこだわりについて語ってもらった。

初恋相手がまさか…俺の過激アンチになっていた!?

『隣のアンチくん』より(C)下瀬川ひなる/KADOKAWA


主人公の御堂清志郎(みどう きよしろう)には忘れられない初恋の相手がいた。手がかりはもぐらという名前だけ。いつかもぐらに見つけてもらえると信じ、清志郎は自分磨きに命を懸けて人気アイドルグループ・CROWLEYのエースにまで上り詰めていた。

しかし、相変わらずもぐらからの連絡はなくもやもやした時間を過ごしていると、「隣に越してきました」と興梠(こうろぎ)と名乗る人物が挨拶にやってくる。この興梠こそが、再会を願っていたもぐらだったのだ。

ある日、清志郎はもぐらが自分の所属するCROWLEYのファンであることを知る。もしかしたら自分のファンかもしれないと思った清志郎は、今の自分にできる最高の姿でもぐらに会いに行くことにした。

そこで知ったのは、もぐらがずっと推しているのは不動のリーダー・アサヒで、アサヒのセンターの座を脅かす清志郎に対し過激なアンチを送っていた人物だという衝撃の事実だった…。

清志郎の初恋相手であり、自分の過激アンチのもぐらとのこれからに期待が集まった本作。X(旧Twitter)上では「何度見ても尊い」「すれ違い系両片思い美味しい」「面白い」「絵柄も好みだしストーリーも大好き」「めっちゃ続き気になる」など多くの声が寄せられ反響を呼んでいる。

作者・下瀬川ひなるさんへのインタビュー

『隣のアンチくん』より(C)下瀬川ひなる/KADOKAWA


――『隣のアンチくん』を創作したきっかけや理由についてお聞かせください。

「可哀想なのって可愛くないですか??」という強い気持ちが24時間ありまして、そんな自分の癖を限界まで叶えるBLを描こうと思いました。それで一番最初に思い浮かんだのが「攻めに引くほど嫌われている男の子の話」だったのですが、もっとパッと見で人目を惹くキャッチーな設定を!という担当さんからのアドバイスもあり、そのとき流行っていた「推しが隣に引っ越してくる話」や「推しと同じ家に住む話」みたいな推しものの逆をいこう、と思い立ちました。

――本作は、初恋相手との再会のために自分磨きを欠かさないアイドル・御堂清志郎とそんな御堂清志郎を猛烈にアンチする初恋相手・もぐらの対比が印象的です。描く上で特にこだわった点や「ここを見てほしい」というポイントがありましたらお聞かせください。

とにかく笑えて泣ける作品を目指しました!ただただ可哀想な人の話を描いても、読んでいてストレスがたまっちゃうなぁと。どれだけシリアスなお話であってもやっぱり読者さんには笑ってほしいので笑いは必ず入れるようにしました。そこ以外は特にこだわりもなくただただ萌えを原稿用紙にぶつけています。

――本作の中で特に思い入れのあるシーンやセリフなどがあれば理由とともにお聞かせください。

3話でキョンがもぐらにけちょんけちょんに振られるシーンですかね…。

キョンはそれまで、その美貌がゆえに自分に自信があって踏まれても蹴られても立ち上がるメンタル強キャラとして書いていたのですが、そのシーンで「彼も本当は好きな人に否定されるのが怖い、普通の男の子なんです」っていうのが伝えたくて。真剣にならきゃいけないところでふざけてしまって、「俺が俺の恋を踏みにじった」と泣く場面、キョンという青年の心理を探って何度も書き直しました。

――下瀬川ひなるさんの作品は、キャラクターの表情1つで読者の心を大きく動かす繊細で豊かな感情表現が印象的です。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはあるのでしょうか?

キョンに関してはとにかく目がキレイでキラッキラな男の子を描くぞ!と意気込んで描いています。キョンのピュアさと美しさを私の画力で表現するには…目に力を入れるしかない…!と思いまして(笑)。

あと顎が長くならないように細心の注意を払っていますね…。顎長の病(自分でも気づかぬうちにキャラの顎が伸びる病気)を長く患っていたので…。下瀬川作画顎伸びてんぞ!!ってなったら本当に教えてください。お願いします。

――下瀬川ひなるさんは本作以外にも『おしえて! BLソムリエお兄さん』(KADOKAWA)などBLに関する作品を手掛けられていますが、作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?

ストーリーを練る前に、まず自分の人生でいったい何に萌えてきたのかを探ります。

元々本を読み、そして萌えるのが最高に好きで「匂い系文学ってめっちゃ萌えん…?」と皆さんと語らいたくて作ったのがソムリエお兄さんでした。

「隣のアンチくん」も同様で「嫌われてて可哀想な受けってめっちゃ萌えん…?」と皆さんと語らいたくて作りました。とにかく自分の萌えに忠実でいることを心がけています。

――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方々へ、メッセージをお願いします。

好きです。本当にみなさんのおかげで創作を続けられています。読者さまの「面白い!」の一言で私自身自分の作品がどんどん好きになれます。Xにて私が「続刊は1巻の売り上げ次第です」と発信した際も家族や友人に勧めてくださったり、複数冊の単行本を買って下さったり、一生懸命拡散してくれる読者さんがいて涙が出るほどうれしかったです。みなさんの人生の貴重な時間やお金を「隣のアンチくん」に割いてくださって本当にありがとうございます。

これからも頑張りますので応援のほどよろしくお願いいたします!