ジュリア・ドラゴット“アンナ”、ピエトロとともに“魂が新しい世界へ旅立つ場所”へと向かう<ANNA/アンナ>

2023/10/30 17:00 配信

ドラマ 動画 レビュー

Huluプレミア「ANNA/アンナ」第5話より(C)2021 Sky Italia S.R.L. - Wildside S.R.L. - Arte France S.A. - Kwaï S.A.S. - Fremantlemedia Limited - The New Life Company S.R.L. A seriesby Niccolò Ammaniti

オンライン動画配信サービス「Hulu」にて、全話独占配信中のHuluプレミア「ANNA/アンナ」。第5話では、アンナ(ジュリア・ドラゴット)が“ある方法”で青い子供の集団から抜け出し、ピエトロと再会する場面が描かれた。本記事では、考察を踏まえながら第5話を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)

「ANNA/アンナ」とは


本作は、2015年にイタリア人作家のニコロ・アンマニーティが発表しベストセラーとなった小説「Anna」が原作のパンデミック・ファンタジー。謎の感染病“赤い病”が世界中を襲って大人が全滅してしまい、免疫のある14歳までの子供しか生存できなくなったディストピアの世界を描いた物語だ。ある日13歳の少女・アンナは、“青い子供”という集団に弟がさらわれたことを知り、母親と交わした“弟を守る”という約束を果たすため、彼を捜す過酷な旅へ出る――。

原作者のアンマニーティ自らが監督、脚本を務めることでも話題になった本作。主人公のアンナ役を演じるジュリア・ドラゴットと弟・アストル役のアレッサンドロ・ペコレッラは、本作がドラマデビュー作となる。

またアンナ役の日本語吹き替えは、アニメ「SPY×FAMILY」のアーニャ・フォージャー役で知られる声優・種崎敦美が演じている。

アンナはカティアと協力してアンジェリカを襲う


アンジェリカとの結婚式がおこなわれる日、アンナはカティアと協力してアンジェリカを待ち伏せしていた。アンジェリカがやって来るとカティアは倒れており、アンナは“自分が殺した”と心臓のようなものを見せる。

怒ったアンジェリカがアンナに掴みかかると、後ろからカティアがアンジェリカを襲い浴槽に沈め殺害。アンナとカティアは死体を外へ運び出し、子供たちがその死体の周りに集まっている隙に、アンナは“青い子供”のアジトから逃亡した。

アンナはアストルを探しにピエトロの元へ向かうと、アストルはおらず、ピエトロはすでに“赤い病”に感染してぐったりとしていた。アンナはピエトロのバイクで一緒にアストルを探しに向かうがなかなか見つからず、2人は“ある場所”へ向かう――。

時は少し遡り、ピエトロの幼少期のエピソードが描かれる。彼は“赤い病”に苦しむ母親を助けてもらおうと、サヴェリオという小太りのおじさんに助けを求める。サヴェリオはピエトロの自宅に向かうと、母親の顔にビニール袋を被せて死なせたのだった。

サヴェリオは死後の世界について「魂はエトナ火山へ向かい、その火口から新しい世界へ旅立つ」と説明し、“死は悲しい別れではない”ということをピエトロに教えた。

サヴェリオは自身のことを神の恵みに包まれているから感染せず、サヴェリオの特別なメガネを掛ければ魂が旅立つ瞬間が見られるのだと語る。ピエトロはそんなサヴェリオの助手に任命され、それ以降行動を共にすることになる。

2人はその後、ウイルスで苦しむ大人の家を訪れては、何人もの魂をエトナ火山に送り、その家にあった食料や物資を手に入れた。しかしそんなサヴェリオもじきに感染し、最終的には頭にビニール袋をかぶせるようピエトロに頼み、その生涯を閉じるのだった――。

ピエトロがアンナを連れて向かったのは、他でもないエトナ火山だった。自分の死が近いことを悟ったピエトロは、“大切なのは生きる長さではなくどう生きるかで、精一杯生きれば短い人生にも価値がある”とアンナに優しく語りかける。

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