上白石萌歌“英子”の歌と歌声が心に響くも、向井理“孔明”には一抹の不安がよぎる<パリピ孔明>

2023/11/02 12:01 配信

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孔明と劉備の夢のシーンが意味するものとは


英子は10万イイネを無事に獲得。一方、AZALEAは英子の歌で自分たちが本当に追っていた夢を思い出し、サングラスを外して素顔をさらした。そして、アイドルの自分たちについてきてくれたファンに別れのあいさつとして、元々のバンド時代の楽曲を披露。

すると、その様子を孔明がひそかに動画配信しており、10万イイネを超える話題となっていた。「お借りしていた10万イイネ、そっくりお返しいたします」と孔明。企画でなく、純粋に彼女たちの音楽に対する評価であるのだと諭し、最終的にAZALEAを仮面アイドルにしたプロデューサー・唐澤(和田聰宏)の心も動かした。

きちんとお返しをする孔明の律義さもよかったが、なんといっても英子と七海を出会わせ、好敵手の存在で前に進むことができた先見の明だ。それにより英子はサマーソニア出場となり夢のプロ歌手へと近づこうとしている。だが、その後に不安になる描写が続いた。

これまでもたびたび差し込まれてきた、元の時代で孔明の庵へ劉備が訪ねてくる夢のシーン。孔明は劉備と顔を合わせないうちに夢が覚めるのだが、それは今回も。そこで孔明は「夢の中で我が君(劉備)に会ったら私は向こうの世界に…。もしかしたら私がここにいられるのもあとわずかかもしれません」とつぶやいた。小林はかつて自分も考えたことであるが、「諸葛孔明。今はダメだ。英子にはまだお前が必要なんだ」と告げた。

劉備の登場は大いに期待したいところだが、孔明が去ってしまうかもしれないのには寂しさも募る。そんな不安を抑えつつ、英子の軍師として孔明がさらに活躍する姿を見守っていきたい。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

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