ディズニー&ピクサー最新作「マイ・エレメント」の劇場公開時に同時上映された短編アニメーション「カールじいさんのデート」が、11月1日に配信開始。同作は2009年に劇場公開された長編アニメーション映画「カールじいさんの空飛ぶ家」のその後を描いたスピンオフで、友人女性との何げない電話をきっかけにデートの約束をしてしまったカールじいさんと愛犬のダグとの心温まる物語。前作「カールじいさんの空飛ぶ家」といえば、当時のピクサーで初めて人間を主人公にした作品で、さらに初の3D上映がされるなど、同スタジオ10作品目にふさわしい新たな試みが満載の長編アニメーションだ。今回は、あらためて前作の見どころや続編にも登場するかわいい愛犬・ダグとの出会いなどを紹介する。(以下、ネタバレを含みます)
「モンスターズ・インク」(2001年)、「ソウルフル・ワールド」(2020年)などを手掛けたピート・ドクターが監督を務めた「カールじいさんの空飛ぶ家」は、冒頭10分ほどで涙する人も多かった。この約10分間の回想シーンでは最愛の妻・エリーと出会った子ども時代から始まり、悲しい別れまでの二人の人生がテンポ良く描かれている。
回想シーンから本編へとつながり、妻との思い出が詰まった家で一人暮らしをしていた78歳のカールじいさんが、とあるトラブルをきっかけに、かつて妻と約束していた南米にある滝を見に行こうと、無数の風船を家に結びつけ、滝を目指して大空へ飛び立つストーリー。まるで“第二の人生”のような大冒険へ出掛けた彼は、空飛ぶ家にこっそりと同乗していた少年のラッセル、チョコレートが大好物の巨大な怪鳥・ケヴィン、首輪の翻訳機を通じて人間の言葉が話せる不思議な犬・ダグと出会うことになる。
旅の途中では、憧れの冒険家・マンツと出会えたことで、大喜びのカールじいさんだったが、実はマンツはいわゆる本作のヴィラン。カールじいさんは幻の怪鳥だったケヴィンを乱暴に追いかける彼と大決闘するはめになる…という、カラフルな風船と空飛ぶ家のビジュアルからは想像しづらい、少し衝撃的な展開までをこの冒険では描いている。
この物語では、亡き妻・エリーや思い出が詰まった大切な家から離れられず、なかなか自分の人生を前進できない頑固なカールじいさんが、当初は厄介だと思っていたラッセルやダグと時間を共に過ごしていくにつれ、段々と生きる意味を見つけ出し、そして凛とした姿を取り戻していく姿も描かれている。大好きなエリーを失った悲しみから少しずつ立ち直れたのは、彼に優しく寄り添ってくれるダグの存在が大きかったと言えるだろう。
ダグといえば、元はマンツが手下のように扱っていた犬軍団のメンバーであり、彼らから仲間外れにされていたところ、冒険中だったカールじいさんと対面する。人懐っこいダグは、出会ったときから、カールじいさんが大好きですぐに味方となり、マンツとの大決闘でも共に奮闘し、彼の新しい人生をサポートしてくれる存在となっていくのだ。
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