そんな“花”で衝撃のシーンが後半に訪れた。
舜が花に「どうしても話したいことがある」「私たちのハネムーンの場所で」と意味ありげな言葉で旅行に誘われた場面を、物陰から見ていた片山。そのとき持っていたダリアの花言葉、「華麗、気品、優雅。そして…裏切り」とつぶやき、ダリアの花びらをムシャムシャと食べたのだ。
偶然というにはあまりにもタイミングがよすぎて、花の行動を見張っていたのかもしれない。それほどに花を気に掛ける片山にとっての“裏切り”の意味が、これからの展開の鍵となっていきそうだ。
前回、片山の父親が愛人に刺されて倒れた回想シーンで、幼い片山と花が手をつないでいたが、本話ではそのシーンが片山の夢に現れた。その続きでは、花が手を振り切って走り出していた。そして、第1話から差し込まれている腹部が血で濡れた何者かが横たわっている様子も出てきて、うなされて飛び起きた片山。
舜は鹿児島に単身赴任で来てから、結婚している花と片山が不倫関係だと思っていたが、片山と花、それぞれの話から2人が「血のつながったきょうだい」ではないかと行き当たった。
このことから、片山が物語のサスペンスの部分に大きく関わっていることが分かってきた。これまで田中が熱演する、キザでくせが強いキャラクター性が際立っているが、その裏に潜んでいるものが現われるときの表現力に大いに期待したい。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)