<ドラマアカデミー賞>主演男優賞は「VIVANT」堺雅人 乃木憂助役で『手持ちのカードは全部使った』

2023/11/24 18:00 配信

ドラマ

第117回ドラマアカデミー賞で堺雅人が主演男優賞を受賞(C)TBS

2023年7~9月放送ドラマを対象に開催した第117回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞の受賞者を発表中。主演男優賞は、「VIVANT」(TBS系)の堺雅人が受賞した。表向きは頼りない商社マンだが、裏では自衛隊の裏の組織「別班」の一員として国内外でスパイ活動を行う乃木憂助役。心優しい乃木と別人格の“F”という二つの役どころを巧みに演じ分け、視聴者を驚かせた。

愛を知らない乃木の欠落部分を演じるのが楽しかった

受賞を受けて堺は、「『VIVANT』では、素晴らしい方々と素晴らしい作品をご一緒できたなという実感があります。皆さんに感謝したいと思います」とコメント。

本作を振り返ってもらうと、「(別班である)乃木と公安の野崎(阿部寛)の関係など、スパイ同士の頭脳戦として展開するのは簡単だったと思うんです。しかし、この作品の面白いところは、そこに人の気持ちが同じぐらい必要とされ、後半、乃木が愛を探しに行くというテーマがあったこと。孤独な生い立ちである乃木は愛を知らず、その欠落部分を演じるのが、とても楽しかったですね」と語る。

乃木役については二つの人格の演じ分けが評価されたが、「乃木ともう一人の乃木“F”(エフ)は、二重人格のように演じ分けようかとも思いましたが、現場でちょっと違う気がして、実はあまり考えずに演じました」といい、そのニュアンスを「どちらかというと、乃木の中に虹のようにいくつかの色があり、その一番グラデーションが強い色がFという感じでした」と表現した。

「『VIVANT』は僕にとって転機の作品」

共に日曜劇場の“顔”を担ってきた阿部は、本作では助演男優賞を受賞。堺は「阿部さんとは、まず現場でカメラを回しながら芝居をぶつけてみて、お互いに微調整しました。乃木は野崎のアクションを受ける側なので、事前のプランをガラッと変えたことも…」と舞台裏を明かす。

また、本作で得たものを聞くと、「今回の乃木憂助という役は、役者としてたくさんの引き出しを用意してもらったし、手持ちのカードは全部使った感じがするので、『VIVANT』は僕にとって転機の作品となりました」と語っていた。

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