誰が聞いても面白い“すべらない話”を、ダウンタウン・松本人志をはじめとする精鋭たちが、プレーヤーの名前が書かれたサイコロを振り、出た目のプレーヤーが持ち前の実話を披露する…という超人気バラエティー「人志松本のすべらない話」(フジ系)。'04年12月の放送開始以来、ほぼ1クールに1度の割合で放送され、これまでに発売されたDVDは合計で260万枚という驚異的な売り上げを記録しているが、'10年1月1日(金・祝)に、待望の新作DVD「人志松本のすべらない話 ザ・ゴールデン3」が発売に。今回、5周年を迎えたこの番組に第1回から出演し続けているプレーヤー・宮川大輔に独占インタビューを行った。独特の世界観で人気を博する宮川大輔流トークテクニックの秘密に迫る。
――問答無用の大人気番組、「人志松本のすべらない話」。大輔さん自身、この番組に出るようになってから、変化はありましたか?
人生がガラッと変わりました。これきっかけで、いろんな仕事をさせてもらえるようになりましたから。この番組のおかげで今があると思うし、特別な思いはありますね。
――大輔さんのトークといえば、ほかの人には考えもつかない的確な擬音が特徴的です。あのトークテクニックは昔からですか?
小学生の時から、話し方はあまり変わってないんですよね。擬音に関しては、無理やり作るのは嫌いなんです。お菓子の袋を“ニチュクチュ”開けたとか、それってウソじゃないですか。僕の擬音には気持ちが入っているというか…。例えばウ○コでスベッたほっしゃん。を表現する音は“ジュリーン”なんですが、ホンマにそういう音なんですよ。普通、転ぶのは“ステーン”とか“ツルーン”ですが、ウ○コでスベッてる姿を見て“ウワッ”と思った、その気持ちを込めての“ジュリーン”なんです。
――ちなみに大輔さんの中でのお気に入りの擬音は?
中1の時におやじが電灯もない道で“競争しよう”と言い出して、2人で走ったんです。さすがに中1の僕よりおやじの方が速くて、ゴールに設定した駐車場の入り口に先に着いたんですが…、入り口に鎖が張ってあったのが、真っ暗で見えなかったんですね。で、おやじがその鎖を突っ切ろうとして“シャーン”とぶち当たったんです。この“おやじがシャーン”というのがね、感情を乗せられて、僕の中では気持ちのいい“シャーン”でした。
――トークのネタは、どうやって仕込むんですか?
最近起きたことならネタ帳に書いておきますし、昔の話は実家に戻った時に友達と話して思い出したりします。それをメモってほかの人に話し、面白いかどうかを判断しますね。
――大輔さんのトークは、お姉さんとか身内の話が多いですが、周囲の反応は?
姉の話を立て続けに三部作でやった時はさすがに強烈だったみたいで、宮川大輔の姉と公表してないみたいです…。三部作が放送された時に、僕の嫁が“お姉ちゃん、イヤやろなぁ”と言ってたんですよ。それで先日、実家に帰った途端、嫁が姉と真っ先にその話をし始めて。僕はその隣にいたんですが、全くの無視ですよ。普段は話し掛けない父親に“おやじ、年取ったな〜”と大声で話し掛けてましたね。おやじも僕の危機を感じたのか、大声で“そうかぁ?”と答えてくれました(笑)。でも、僕は皆さんが笑ってくれるなら、今後も家族を犠牲にしても話していきます。話してないエピソード、まだまだありますから。
取材・文=篠崎美緒
(後編に続く)
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