コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、“作者自身のゾッとする実体験”を描いた漫画『めちゃくちゃ怖い話』をピックアップ。
作者は、『でんぢゃらすじーさん』や『神たま』などの人気漫画を手掛ける漫画家の曽山一寿さん。2023月10月6日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、4.2万件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では曽山一寿さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
ある日、小学生の「犬くん」が友達と原っぱを歩いていると、知らない熊のおじさんが「あーキミキミ」「くつしたが下がっているよ」と話しかけてくる。そして「おじさんが直してあげるから、向こうの草むらにいこっか」と、犬くんたちを人目が少ない場所に誘導する熊のおじさん。
草むらについていくと、おじさんは犬くんのくつしたをあげたりさげたり…。その行為を30分ほど続けた。何かおかしいと思った犬くんは、そろそろ帰らないといけないことを伝える。するとおじさんは少し黙った後、「明日もこの場所でまってるから絶対きてね」と告げ、犬くんと友達は解放される。
そして次の日、犬くんと友達は熊のおじさんに言われた場所に…行かず。「めでたしめでたし」と書かれ、物語は終了する――。
この話を読んだ女性(曽山さんの妻)は「なに?この漫画」と作者の曽山さんに尋ねる。すると曽山さんは「それ、俺が子供の頃の実体験なんだけど、そのまま描くと生々しすぎるから動物にしてみました」と返答するのだった。
実際に本作を読んだ読者からは、「リアルでんぢゃらすおじさん」「ちゃんと怖い話だった…」「ホントに怖くて泣いちゃう」「ホラーよりもホラー」「もし次の日も行ってたらと考えると…ゾッとする」「動物キャラでかわいらしい話かと思ったら全然違った(笑)」「やっぱ人間が1番の怖いんだな」「まさかの実話でめちゃくちゃ怖い…」など多くのコメントが寄せられている。
――『めちゃくちゃ怖い話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
子供の時にうけた体験を、なんとかして世の中の人に笑ってもらって、自分の中で消化できたらいいなあ、と思って描きました。
――本作では、ストーリーはもちろん、動物キャラたちの表情が一切変わらない点が非常にシュールで印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
とにかく生々しくならないように気をつけて描きました。あと、よくみると熊のおじさんが下をはいてないのは僕のこだわりです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
熊のおじさんの「明日もこの場所で待ってるから絶対きてね」というセリフはすごく怖い、行っていたらどうなったのか考えるとゾッとします。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
日常にあった面白い出来事や、思った事を漫画にしている事が多いです。
――曽山一寿さんの作品は、老若男女問わず笑えるストーリー展開やセリフが非常に魅力的に感じます。普段作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
僕は絵がうまい方ではないので、うまくないかわりに、わかりやすい絵を描くことを意識しています。なにがどうなっているのか読者に伝わらない絵は絶対に描かないようにしようと心掛けています。
――今後の展望や目標をお教えください。
単純にもっとたくさんの人たちに読んでもらえたら嬉しいです。普段、僕が雑誌で連載している漫画しか読んだ事ない人たちにも届いたらいいなあと思ってます。
コミックスもたくさん出せたら嬉しいですね。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
少しでも皆さんの暇つぶしになってもらえたら最高です!!
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