コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、“美術部の女子中学生の日常”を描いた漫画『美術部ガール』をピックアップ。
作者である漫画家の恋川はやとさんが、2023月9月16日に『美術部ガール』シリーズの1エピソードをX(旧Twitter)に投稿したところ、8000件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では恋川はやとさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
本作は、美術部で活動する女子中学生の“うさちー”こと内田が主人公。うさちーは内気な性格で人とのコミュニケーションもあまり得意ではないため、たまに驚きの行動を取ることも少なくない。
そんなうさちーは思春期まっさかりで、異性にも興味津々。『美術部ガール 保健編』では保健体育の授業中に、隣の席の男子・関原(さくぴー)のことを変に意識してしまい、妄想している内に鼻血が出始める。それに気づいたさくぴーがうさちーにティッシュを差し出すと、今度は“さくぴーの香りがッ!!…ティシュから直接鼻腔に流れ込んでくるッ!!”と余計に興奮して鼻血が止まらなくなってしまう。
そこで“体調が悪い”と勘違いした教師は、うさちーを保健室まで連れていくよう、保健係のさくぴーに命じる。そして保健室に到着した2人は、ひょんなことからなぜか一緒に同じベッドでくつろぐ展開に。そんな中、突然1人の男性教師が保健室の様子を見に来る。“まずい!!”と思ったさくぴーは、とっさにうさちーを布団で覆って隠すのだが――。
うさちーの“鼻血”をきっかけに、予想外の出来事が勃発する本作。ネット上では、「ハラハラドキドキの展開が引き込まれる」「さくぴーの焦り具合が面白い」などのコメントが寄せられていた。
また本シリーズ全体に対しても、「うさちーのキャラが普通の子とは少し違っていて、面白い」「登場人物全員好き」「青春時代を思い出す」「思春期の少年少女が初々しくて和む」などの称賛コメントがあがっている。
――『美術部ガール』シリーズを創作したきっかけや理由があればお教えください。
自分含め文化系に所属していると“ありがち”だと感じる、人と関わるのが得意ではない、いわゆる「陰」タイプのあるあるを漫画にしてみたことからです。学生時代に所属していた美術部では物静かでありながら、それぞれが個性的な人が多かった印象があり、それをモチーフに、前述のような私と似た性格の部員たちを中心に物語にしてみました。
――本シリーズでは、思春期の女の子と男の子の学校生活やとてもコミカルに描かれており、読みやすさも感じました。本シリーズを描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。
思春期男女の互いに興味津々で「もっとよく知りたい…」というドキドキした感情を描写したく、そこにこだわっております。また、ドロドロした欲望がわかりやすく表情に出るキャラクター達の描画でしょうか。
――特に気に入っているエピソードやシーン、セリフなどがあれば、理由と共にお教えください。
第1話目ということで投稿した、「陽キャ」のいない所では元気にオタトークを楽しむ「一瞬黙る美術部ガール」には、シリーズ初めての投稿にも関わらず、たくさんの共感を頂けたことからお気に入りです。またシリーズ中盤で仲良くなった男子と二人きりの「視聴覚室編」や「プリクラ編」も男女のドキドキがあり気に入っております。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか？
自分の中学・高校時代をさかのぼって、「青春のドキドキを感じられるようなシチュエーションはどんなところにあったかな～」など考えています。それを主人公のうさちー目線で、「常人の斜め上をいくしょうもない思考だとこう考えるよな…」などと考えながら描いています。
――恋川はやとさんの作品は、それぞれのキャラが個性的で魅力的に感じます。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか？
キャラクターの思考を表情豊かに描写しようと意識しています。ゲスいことを考えている顔や、妄想に入り浸りトロトロになっている顔…など。細かい部分で特に主人公のうさちーなどは、着ているヨレたインナーがズレていたり、その辺の身だしなみやキャラクターの性格を見た目に出すことも意識しています。
――今後の展望や目標をお教えください。
読んでいて癒される可愛らしさや、青春のドキドキなど、心動かされる作品を創っていきたいです。より多くの方々に楽しんでいただける作品づくりに力を入れていきたいと思います。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！
いつも作品を見ていただきありがとうございます！今後とも作品をお楽しみいただければうれちーです。よろしくお願いします。
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