菅田将暉 声優初挑戦中は「なぜだか、すごくお腹が空く日々(笑)」

2017/08/09 06:00 配信

映画

「Love Letter」(1995年)、「リップヴァンウィンクルの花嫁」(2016年)などの岩井俊二監督が生んだ名作ドラマ「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」を原作にしたアニメーション映画が8月18日(金)より公開される。

「もう一度、時間を戻せたら…」をテーマに、多感な中学生たちが経験する“繰り返される夏の一日”を描いたラブストーリーだ。主人公のなずなの声を演じる広瀬すずと、彼女にひそかに思いを寄せているクラスメートの典道を演じる菅田将暉、典道の親友・祐介を演じる宮野真守によるリレー連載をスタート!

映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」で、なずな(声・広瀬すず)に思いを寄せる典道役で声優に初挑戦した菅田将暉撮影=大石隼土


第2回は、声優初挑戦という菅田将暉のソロインタビューをお届け。声だけで表現するという役者とは違った環境の中、「得たものが多かった」というアフレコでの裏話や、初共演となった広瀬、宮野の印象などを聞いた。

音階まで意識する声優という仕事はすごく繊細


――菅田さんは今回が声優初挑戦ということですが、普段の実写作品でのお芝居とは違っていましたか?

全然違いましたね。すごく繊細だなと思いました。普段のお芝居で音階まで意識することはあまりないんですが、声だけで表現するときには、それが如実に表れるんですよね。あと、僕の場合は、完全に声変わりする前の中学生の男の子ということで、普段の声よりも少しトーンを上げないといけなくて。それは監督を話し合いながらやっていたんですけど、声の高さを調整するのは大変でした。

――今回の声優のお仕事で得たことは、実写でお芝居するときにも役立ちそうですか?

絶対に役立つことがあると思います。音楽をやっていても思うんですけど、声の情報量って、すごく多いんだなと思いました。でも、音階で会話をする動物とは違って、人間には言葉があるから、それほど音階を気にしなくなってきているんじゃないかと。なので、そこを意識するのは面白いし、それは実写をやるときにも役立つんじゃないかと思います。

――逆に、声優のお仕事で難しいと感じたところを教えてください。

なぜだか分からないけど、すごくお腹が空く日々だったんですよね。多分、普段とは違うカロリーの消費の仕方をしてたんでしょうね(笑)。なにせ声優は初めてだったので、かなりプレッシャーがあったんですけど、(なずな役の)広瀬すずさんや、(親友・祐介役の)宮野真守さんにはすごく助けていただきました。特に宮野さんには「水の中の音とかってどうやるんですか?」と聞いたりしていて。そうしたら「手でこうやってやるんだよ」とテクニックを教えてくださって、すごく勉強になったし、楽しかったです。

【写真を見る】「なずなの声が本当に美しくてドキマギした」と菅田将暉撮影=大石隼土


広瀬すずの印象は「やっぱりプロだな」


――なずなを演じられた広瀬すずさんとは初共演ですが、どんな印象を受けましたか?

実はアフレコで会ったのも2日ぐらいで、まだほとんど何も知らないんですよね(笑)。でも、アフレコをしているときに、履いてきた靴とかサンダルを脱いで、裸足でぴょんぴょん跳ねながらやっていたのは印象的でした。僕は役者というのは、自分がやりやすい環境を自分で作るのが大切だと思っているんですけど、それを実践されていたので、やっぱりプロだなと思いました。

クラスのマドンナ的存在のなずなに思いを寄せる典道(C)2017「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」製作委員会


――この作品は、ある夏の日の一日が繰り返されるファンタジーでありながら、中学生同士のピュアなラブストーリーにもなっていると思います。菅田さん的に共感するところはありましたか?

冴えない自分と自分の中でイメージしている自分とのギャップとか、忘れたくなかったけど、どこかで忘れてしまっていた汗のかき方や足取り、呼吸の速くなる瞬間とか、男的には“あるある”がつまっていると思います。なので、演じているときにも、自分の中学生時代の記憶を引っ張り出しながらやっているところがありました。

「もしも…」と思っても、やり直せないからこそ、一度は思う感情がかなえられた瞬間の、もしかしたら知らない方がよかったこと。そして、知ったからこそ、中学生の未熟な脳で必死で考えた少年少女の生きざまが、アニメーションによって新しいエンタテインメントになっていると思います。ぜひ楽しみにしていてください。