女優の上野樹里が12月2日、都内で行われた映画「隣人X -疑惑の彼女-」公開記念舞台あいさつに共演の林遣都、熊澤尚人監督とともに出席。上野は映画公開日に夫・和田唱と一緒に映画館で本作を鑑賞したことを明かした。
本作は、第14回小説現代長編新人賞を受賞したパリュスあや子の小説「隣人X」(講談社)の映画化。公開日に、上野は映画館で本作を見たことを明かし「夫と見に来たんですけどね、夫が昨日(12月1日)誕生日で」と夫・和田唱と鑑賞したことを告白。
「自分が深く理解しているからこそ、何気ない表情とか『次こうなる』って分かってそのシーンを見ているつらさ。それぞれの登場人物の視点からの世界が全て分かっているので、どのシーンも不意打ちで突き刺さってくるんですよね、いろいろな感情とかせりふが」と熱く語った。
また、上野は「自分の今までの人生でいろいろとつらかったこととか、経験してきたことを詰め込んだりしてる」とも明かし、「1回目は全部受けきれないと思います。見ている方も、それぞれの登場人物の見えている世界とか、自分が偏見のフィルターをかけて見ていたり、そのフィルターが一瞬取れたり。終わった後に自分の無意識のフィルターに気付くはずだし、あそこってどうだったんだろう?っていろいろと気になってくると思う」とコメント。
さらに、上野は膨大ないろいろなメッセージをそしゃくしながら2回目、3回目も楽しんでもらえると思うと言い、「やっぱりこの作品は映画になるべきだし、映画館というこの暗い部屋の中でじっくり集中して没入していただいて、楽しんでいただけるような作品」と気持ちを言葉にした。
上野は「昨日は終始いろいろなところで不意に涙が流れそうになって」と打ち明ける。「ハンカチ持ってきていたんですよ。お手洗いに行くために持ってきたのに、まさか涙を拭くために必要になるとは思わなくて」と告白。
ハンカチはかばんの底に入っていたためなかなか取れなかったそうで「ずっと我慢して、すごいダラダラ流れてる。隣にも夫がいたので、ゴソゴソ3回くらいしたんですけど間に合わなくて(笑)。とりあえず圧倒されてという感じで昨日は終わりました」と振り返った。
◆取材・文=山田果奈映