<コタツがない家>ドラマPが明かす小池栄子らキャスト陣の魅力「面白いリアクションが大事」 タイトルの意味や“ゴングの音”などの制作秘話も

2023/12/06 05:00 配信

ドラマ インタビュー

「コタツがない家」より(C)日テレ

小池栄子主演の水曜ドラマ「コタツがない家」(毎週水曜夜10:00-11:00、日本テレビ系/Huluにて配信)が現在放送中。同作は、小池演じる会社社長兼カリスマウエディングプランナーの深堀万里江が、夫・息子・父という3人のダメ男を養う“笑って泣けるネオ・ホームコメディー”。小池は、同作で民放ゴールデン・プライム帯連続ドラマ初主演を果たしている。

令和の“笑って泣けるネオ・ホームコメディー”が誕生


脚本は、「俺の話は長い」(2019年)で向田邦子賞を受賞した金子茂樹。「俺の話は長い」のスタッフチームが再びタッグを組み、新しい家族の形を見出していく。

廃業寸前の売れない漫画家の夫・深堀悠作を演じるのは吉岡秀隆。また、アイドルを夢見るもオーディションに脱落し進路に迷う息子・深堀順基役に作間龍斗(HiHi Jets)が配役。そして、熟年離婚で一人になり万里江に引き取られる父親・山神達男を小林薫が演じている。

WEBザテレビジョンでは、同作のプロデューサーを務める櫨山裕子氏にインタビューを実施。台本の作り方やキャスト陣の魅力、撮影裏話などについて話を聞いた。

“みんなが仲良くなれるものがない”=“コタツがない”


――「コタツがない家」というタイトルはどういった経緯で決まりましたか?

脚本家の金子くんと、毎回楽しい家族げんかを描こうというのが第一にあり、それと並行してそれぞれの人物設定を考えていく中で、男性陣が3人ともクズだということになりました。そのクズ3人と主人公が家の中でしょっちゅうトークバトルをしているドラマにするとなったときに、「俺の長い話」もそうだったのですが、ホームドラマには必ずコタツがあるなと思ったんです。今回はそういう“みんなが仲良くなれるものがない”ということを何かで表現できないかと考え、このタイトルになりました。

――台本の作り方やこだわりを教えてください。

今のご家庭ならではの問題や家族間のトラブルといったものを描こうとしています。毎話大きなけんかをしていますが、あれがどういうけんかなのかということをまず先に考えています。例えば、第4話でいうと、「子育てをしていると思っている母親と、全然構われていないと思っている子供のけんか」みたいな。そこが面白くなるかどうかを一度検証して、それでいこうとなれば、そこに向かってどうアプローチしていくかという作り方をしていますね。

とにかく「この回のテーマとはなんぞや」といったところで、主人公と、夫、息子、父親の関係値ならではの仲にどういう問題があるのかを探す感じです。見てくれた人たちに「こういうことってあるよな」と思ってもらえるかどうか、いろいろ考えております。

――家族のバトルが始まる合図でゴングの音がとても効果的に使われていますが、どういった経緯でこの音を鳴らすことになったのでしょうか?

企画の最初の時点では、30分2本立てという説もありました。その回ごとにけんかがあって、それぞれ勝ち負けを決めよう、プロレスみたいな作りはどうだろうという案があり、そのときにゴングという発想が出ました。結局、30分2本立てというのはやめてしまったのですが、けんかが始まるということをどれだけエンターテインメントとして見せていけるかという議論の中で、ゴングの音は残すことになりました。