ここまでで攻撃モード見せたメンバーは、アイドルモードに移行。白を基調にしたクリスマス仕様のコートを着て、クリスマスツリーの華やかな映像をバックに、キュート路線の「ホントの時間」を歌う。続く「アザトカワイイ」では、全員で客席に向かってボール投げを敢行し、日向坂46のライブらしくファンとのコミュニケーションを行なった。
本編ラストは最新シングル表題曲「Am I ready?」。センターの上村ひなのがバルーンに乗りこみ、2階席の高さまで上がって観客に手を振る。最後は上村が「ありがとー!」とカメラに向かってウインクをして締めた。
そしてアンコール明け1曲目は、全員で歌う「HEY!OHISAMA!」。佐々木久美の「ラスト、全力で行くぞー!」という声に続き、メンバーたちはステージと花道を移動しながら、会場中のファンとコミュニケーションを取った。曲中には富田鈴花が先頭になってコール&レスポンス。ステージ上で自由にはしゃぐメンバーたちからは、多幸感が溢れ出していた。
MCでは、加藤史帆が「歓声ありのツアーがすっごい久しぶりで、ツアーをさせていただくたびにおひさまの愛をすっごい感じて。愛いっぱいのツアーでした」「来年ももっともっとおひさまとワクワクするようなことをいっぱいしたいと思っているので、これからも私たちと一緒にいてください」と語った。小坂菜緒は、「このツアーで数億年ぶりにアオリをやったんですよ」と言って、「数億年ぶりって、恐竜なの?」と小坂の好きな恐竜にかけたツッコミの声を浴びつつ、ツアーの中でアオリが成長したとうれしそうに報告した。
ここでスクリーンに「5回目のひな誕祭」の開催決定を知らせるムービーが流れる。「ひな誕祭」は、日向坂46のメジャーデビューを記念して毎年行われているライブだ。来年は4月6、7日に横浜スタジアムで行なわれることが告知された。この後、キャプテンの佐々木久美がマイクを取り、客席に語りかける。
「今年はひな誕祭とかツアーとかいろんな場所を回らせていただいたんですけど、やっぱりちょっとどこか私たちメンバーに迷いがあるようなときがあったり、それを本当なら察されてはいけないのに、おひさまにもちょっと「あれ?」って不安な気持ちにさせてしまったり、そんな瞬間があったと思います。でも私たちはですね、今年すごく楽しかったし、でもやっぱりもっともっとできることはあるんじゃないかってみんなで模索して、みんなで話し合って、ある目標を決めました。私たちはこのメンバーでもう一度、東京ドームを目指します!ありがとうございます。3回目のひな誕祭で初めて東京ドームに立たせていただいたとき、すごく、こんな景色が待っていたんだって…。おひさまのみなさんも『ここが夢だったよ』ってすごく言ってくださって、私たちもそれが何よりうれしかったし。その後も目標はあったんですけど、やっぱり、もう一度、あのときお休みで出れなかったひよたん(濱岸ひより)も、あのときはまだ加入していなかった四期生も、もう一度一緒に東京ドームに立とうと。私たちでは力不足かもしれませんが、もう一度あの夢の舞台目指して、ハッピーに突き進んでいきたいと思います!やっぱり、すごく、私たち先輩たちは、四期生の『新参者』を観させてもらったんですけど、すごく熱くて、すごいハッピーにあふれていて。やっぱりもう一度、こういう気持ちでみんなで上を目指さなきゃいけないなって、四期生のお陰でもう一度、ひとつになれた気がします。これからもおひさまのみなさんを楽しませ続けられるように、みんなで頑張っていきます。ほんとにこれが今の私たちの思いなので、おひさまの前でこうしてまた夢をお話することができてよかったです。来年からハッピーに楽しんでいくぞー!」
そして会場が最高潮に盛り上がった中、キラーチューン「誰よりも高く跳べ!2020」をパフォーマンス。佐々木久美の「大好きなおひさま、跳べー!」というアオリに合わせて、観客も大ジャンプをした。続いてライブ定番の「JOYFUL LOVE」へとつなぐ。会場のファンがペンライトで恒例の「虹」を作り、ハッピーな空気の中でステージを終えた。
しかし、この日のライブは終わらなかった。ダブルアンコールを受け、メンバーたちが再びステージに登場。最後に歌ったのは「約束の卵2020」だった。この楽曲は、東京ドームでの公演を夢見て、けやき坂46時代から歌ってきたものだ。コロナ禍での度重なる延期を挟み、グループは2022年に初めて東京ドームのステージに立った。今日、久々に「約束の卵」を歌うメンバーたちの姿を見て、ファンは再び東京ドームを目指す彼女たちの気持ちを受け取った。会場が一体となった大合唱が起こった。
こうして、今年のライブ活動をしめくくった日向坂46。佐々木久美がMCでも語った通り、彼女たちにとって今年は初めて逆境を迎えた年だったと言ってもいい。2024年、再び東京ドームを目指す日向坂46がどう変わっていくのか、ファンのみならず業界全体が注目している。
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