俳優の岡山天音が12月12日、都内で行われた映画「笑いのカイブツ」舞台あいさつ付き完成披露上映会に、共演の仲野太賀、松本穂香、片岡礼子、原作者のツチヤタカユキ氏、滝本憲吾監督と共に出席。仲野と松本からの絶賛に照れる場面があった。
映画「笑いのカイブツ」は、“伝説のハガキ職人”ツチヤタカユキによる同名私小説の映画化。世の中の不条理にもがき苦しみながらも笑いに猛進するツチヤ(岡山)と、その熱量に突き動かされていく人たち。見る者の魂に突き刺さる、圧倒的な人間ドラマとなっている。
岡山と仲野は10代の頃から共演経験があり、仲野は岡山との関係を「せりふもないし、やることもないし、ずっとぼやきながら撮影現場の端っこにいたようなときから知っている」と告白。
今回の共演を「天音が主演で堂々と映画をやるというタイミングで自分が参加できることは、本当にうれしかったです」と改めて喜び、「がっつり面と向き合って芝居をするのも実は新鮮な感じがして。素晴らしい俳優だと知ってはいましたけど、ここまで俳優として積み上がってきたんだなという。あまりにも魅力にあふれていて、とても感動しました」とかみ締めた。
また、松本も岡山を「共演するたびに、お会いするたびに、どんどん違うステージにいっているよう」と表現。「作品への向き合い方とかも、ずっと変わらず真摯であり続けて。現場でも役の立ち位置が変わっていっても、昔から変わらず『おはようございます!』って一番大きな声であいさつをして。どんなコメディーシーンであっても真剣に考えて、本番直前まで考え続けている。そこがすごいなと思って毎回見させてもらっています」と絶賛した。
岡山は、二人からの絶賛に「こんなにいろんな人から一気に褒められて…誕生日みたいな気持ちになってきました」と反応。仲野が「ちゃんと見返りを求めるんで」と冗談混じりに話すと、岡山は「いくらでもお返ししたいです」と答え、「本当に今日この場に立てているのは、皆さん一人一人がまなざしをツチヤに向けてくれたから。皆さんのおかげです。恐縮です。恥ずかしいです」と照れていた。
イベントでは、劇中で5秒に1本ネタ作りに勤しむツチヤのように、2023年を振り返って5秒で“今年の漢字”を発表。岡山は「忘」という漢字を書き「1年を表す漢字ですよね? あんまり覚えてなくて。毎年そうなんですよ。何がいつの話か、どれがいつの話かまったく分かんないんですよ」と打ち明けていた。
◆取材・文=山田果奈映