ジェイミーに賛同したクルーたちは一致団結してカレンや航海士に抗議に行くが、「解散しないと実力行使する」と脅され何人かは逃げ出してしまう。しかしオリーがフィリピンマフィアたちを呼んできて、電ノコで隔てられた扉を破壊するなど、両者は激しい攻防を繰り広げる。
その様子を見てカレンはアランのもとへ行き、「争いから撤退して、部下を避難させたい」と頼み込むが、アランから「君は不要だ」などと侮辱されてしまう。
一方ジェイミーは攻防の最中、ヴィヴィアンを助けるために1人で隠し通路に入る。そしてヴィヴィアンの居場所を探す途中、カレンに遭遇。てっきり戦闘になるかと思いきや、カレンは「いい戦士は引き際を知ってるんだ」と言い、ヴィヴィアンが監禁されている部屋の場所をジェイミーに教えるのだった。
こうして、リリーに殺されそうになっていたヴィヴィアンのもとに駆けつけたジェイミー。その瞬間、ヴィヴィアンは反撃に出て、リリーは手に持っていたチェーンソーで返り討ちにあってしまう。
その後ジェイミーとヴィヴィアンは、クジラたちとアランがいる部屋へたどり着く。アランは「君は“大海の一滴”。姉さんと同じだ。何の価値もない。無力な存在だ」と言って余裕な様子だったが、そうこうしている間にロージーやフィリピンマフィアなど、クルーの仲間たちたちがやって来る。こうして一気に形勢逆転となり、クルーたちは無事勝利を収めるのだった。
サクラメント号での戦いは終わったものの、ジェイミーとヴィヴィアンはヴェローラム社に償わせるために「これからも一緒に戦う」と誓い合う。そしてラストシーンでは、遠くの場所からサクラメント号を撮影するピッパの姿が映し出されて、物語は幕を閉じた。
主人公が姉の行方を探す中で、大きな闇が暴かれていった本作。富裕層たちが何の罪もないクルーたちをターゲットにして殺人を犯すという衝撃的な内容が描かれたが、一体なぜこういった“娯楽”がおこなわれるようになったのだろうか。
ヴェローラム社の代表・アランは、作中でクルーのジェイミーについて「何の価値もない」と言っていたことから、アランやクジラたちはクルーのことを“殺しても問題ない、価値のない人間”と思っていたのかもしれない。
ストーリーとしては全編を通してコメディ要素がありながらも、次々とクルーたちが殺されていく緊迫感や、ジェイミーたちが徐々に真実に近付いていく、テンポの良い展開となっていた。ネット上では「ナイフを持ったアヒルの着ぐるみが頭から離れない」「想像以上にスケールが大きくてめちゃくちゃ面白かった」など称賛の声が寄せられている。
ちなみに本作のラストで、ジェイミーとヴィヴィアンが「これからも一緒に戦う」といった内容を話していたため、物語には続編が用意されており、またラストシーンでピッパが登場したことから、シーズン2に絡んでくることも予想される。
ジェイミーが話していた通り、ヴェローラム社の悪行を消滅させるまで、この物語は終わらないのかもしれない。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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