ハリウッドザコシショウが自腹で地上波放送枠を買って特番制作 “テレビで放送できる限界”に挑む「待っていてもできないなら、第一歩は自分でやろう」<提供ハリウッドザコシショウ>

50歳を目前に環境も変わってきた

撮影=阿部岳人


――2024年で50歳を迎えますが、変わってきたと感じることはありますか?

今年、自分の番組がなんかすごく多くできたんですよ。スポーツ番組の『ザコシ倶楽部』(CSスカイA)、情報番組の『Powered by TV〜元気ジャパン〜』(TOKYO MXテレビ)、『すみっこオカルト研究所』(エンタメ~テレ)、あとCBCで数分間の番組『ザコシ乱入』を期間限定でやったりとか…。これらをもっと大きく、末永くという気持ちはあります。

あと、この辺の番組もですが、MCを任されることが最近増えてきて。これまでの“あの芸風だからトークはできねぇ”というイメージが少しずつ取れてきたんだと思います。だって、『トークィーンズ』(フジテレビ系)に出た後、めちゃくちゃトーク番組のオファーがきましたから。これまで何やと思ってたんやろ(笑)。急にトークがええやんええやんって言われてきて。こうやってイメージって変わっていくものなのかと思いました。自分自身はそんなに昔から変わってないんですけど。

――昔から同じ芸風でやってきて、周りの目が変わったと思った瞬間はありますか?

やっぱり『R-1グランプリ』(フジテレビ系)の優勝(’16年、当時は『R-1ぐらんぷり』)ですね。あれがないと今回の番組もないし『ドキュメンタル』もない。優勝してやっとスタート地点に立てた気がします。

――今年、何度もされた質問だと思いますが、『R-1グランプリ』には夢があると思いますか?

ありますよ。スタート地点に立てる切符をもらえるわけですから。その切符を持って、芸能界を1周する列車に乗る。そこで活躍できるかできないかは自分次第で、そこで活躍するための技術は必要。だから僕は、早めに優勝しちゃうのはあまりよくないと思っていて。色々な経験を積んでわかっている状態で1周する方がいいに決まっていますから。次から芸歴制限がなくなったのは個人的にはよかったと思っています。まあ自分の好きな芸を突き詰めるだけですけど。

――改めて、この冠番組は今後どうしていきたいですか?

30分番組にして1クールとなると、かなりお金がかかるんです。なので、今回の形で続けるなら、年に1度の1時間の恒例番組とかでもいいのかもしれないです。そのためにも、ぜひ隅から隅まで見逃さずに見て欲しい。あと、TVerとかの配信では今回見られないので、見られる地域の人は録画して、見られない地域の人は見られる地域の人に連絡を取って昔みたいに送ってもらって見て頂きたいです。年末、この番組を見て頭がくらくらしてもらえたら。31日は頭をボーッとしたまま過ごして、正月を迎える。そんな“笑ってはいけない”シリーズ(日本テレビ系)ではないけど、年末の風物詩になるよう多くの人に見てもらいたいです。

撮影=阿部岳人


取材・文=玉置晴子