BTS、全メンバー入隊 記録にも記憶にも残る“血、汗、涙”の上に築かれた伝説を振り返る<BTS Monuments: Beyond The Star>

2023/12/21 11:10 配信

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「BTS Monuments: Beyond The Star」は、12月20日よりディズニープラスにて独占配信中(C) 2023 BIGHIT MUSIC & HYBE

BTS(防弾少年団)の10年間の軌跡を収録したドキュメンタリーシリーズ「BTS Monuments: Beyond The Star」(毎週水曜2話ずつ配信)が、12月20日に配信された。同作は、2013年6月13日にシングル「NO MORE DREAM」でデビューする以前から現在までの成長が全8話でつづられ、スターダムを駆け上ると同時に抱いた苦悩や葛藤などの心境もRMJINSUGAJ-HOPEJIMINVJUNG KOOKの7人のメンバー自身の言葉で語られている。今や21世紀のポップアイコンとして多くの人に知られる存在となったBTSがいかにして、世界に名を轟かせる存在となり得たのか。現在は全員が兵役に就いており、しばらく新たな彼らの姿をエンタメの世界で見ることはできないが、“BTS不足”のARMY(BTSファンの総称)の方と一緒にかみ締めたい記録や彼らが発したメッセージを紹介する。

2ndミニアルバムで早くもビルボードにランクイン!


BTSが最初に世界チャートにランクインしたのは、デビューから翌年の2014年2月のこと。2ndミニアルバム『Skool Luv Affair』がビルボードの「ワールド・アルバム・チャート」の3位にランクイン。ARMYの協力を得て、国内の歌番組で存在感を高めていく。

そして、早くも2014年10月から日本、アメリカ、オーストラリア、タイ、メキシコ、ブラジル、チリなどを含む初の単独ワールドコンサートツアーを11カ月にわたって公演。2015年からはBTSの武器であるカル群舞ダンスに加えて、青春時代のはかなさを詰め込んだアルバム『花様年華』シリーズで多くのファンの心をつかみ、アジアを中心に南米、北米、パリに熱狂的なファンを生み出していく。

この頃からSNSで大きな話題を呼んでいるアーティストとして注目が集まり、2016年3月には米国経済誌「Forbes」で、カニエ・ウェストらを抑えて「ここ30日で最もリツイートされた10のアーティスト」の1位に。そして、2017年には「ビルボード・ミュージック・アワード2017」にて、「トップ・ソーシャル・アーティスト賞」を創設以来6年連続受賞していたジャスティン・ビーバーを破って初受賞。同年11月には米国音楽界最大級イベント「アメリカン・ミュージック・アワード2017」に韓国のグループとして初めて招待され、以後は「アメリカン・ミュージック・アワード」でも常連になっていく。

「BTS Monuments: Beyond The Star」より(C) 2023 BIGHIT MUSIC & HYBE

“LOVE YOURSELF”というメッセージで世界中のARMYと一つに


そして、2018年8月からスタートしたワールドツアー「BTS World Tour:LOVE YOURSELF」でさらに勢力を拡大。このツアーテーマ「LOVE YOURSELF」は、韓国ユニセフ協会とBTS、Big Hit Entertainment社(現:HYBE)による共同キャンペーンから誕生したものなのだが、このテーマがRMの伝説のスピーチを生むことになる。

2019年4月7日、バンコクでのこと。ツアー最終公演でRMは「LOVE YOURSELFツアーを通して、僕は自分自身を愛することが分かり始めた気がします。僕は自分の愛し方を知りませんでした。でも、皆さんが大きな愛で、ツイートや手紙でさまざまなことを僕に教えてくれました。(中略)意図していたわけではありませんが、僕は自分自身を愛するために、皆さんを利用していた気がします。なので、皆さんもぜひ僕を利用してください。自分自身を愛するために、BTSを使ってください」と語った。

そして、コロナ禍に世界が揺れた2020年の夏。もう伝説と言っても過言ではないだろう。全英語詞のデジタルシングル「Dynamite」が発売され、「ビルボードHot100」で初登場1位を獲得。翌年2021年3月の「第63回グラミー賞」にアジア人歌手として初めてノミネートされた。