コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、小柳かおりさんがTwitter上に投稿した短編漫画「脱カフェインで人生が変わった話」だ。12月10日時点で5300いいねがつく反響があり話題となっている。今回は作者の小柳かおりさんに制作の背景を伺った。
この物語は、作者・小柳かおりさんの実体験を漫画にしたものである。
毎朝起きて目覚めの一杯に、集中したとき、ホッとひと息つきたいとき、眠気覚ましにカフェインを摂るという人も多いはず。
しかし、カフェインの“摂りすぎ”で起こる「カフェイン中毒」の怖さも知っておく必要がある。
カフェインを摂りすぎることで起こる、動悸や不安、不眠、嘔吐などのさまざまな症状。この他にも作中の中では小柳かおりさんが「カフェイン中毒」の怖さを漫画で伝えている。
1日約4杯のコーヒーを飲んでいた小柳かおりさんは、深夜に起こる動悸が気になり「もしかして…?」と不安がよぎる。「これは危ないかもしれない!」とカフェイン断ちを決意した。
実際に小柳かおりさんが行ったのは、いつも飲んでいたカフェインをカフェインレスに変えること。「カフェインレスでも案外いけるな」と感じていた小柳かおりさんの体に変化が起きたのは、カフェイン断ちをして丸一日が過ぎようとしていた頃だ。突然、小柳かおりさんをとてつもない頭痛が襲った。「これが離脱症状!?」と思い、治まらない頭痛に耐えながら早めに床につく。すると、翌朝小柳かおりさんの体にある変化が……!?
実際に作品を読んだ人からは「私も心当たりがありすぎる…」「カフェインの摂りすぎ、注意したい」「タイミングよく読めた」などの反応が。また、実際に脱カフェインをした人からは「眠りの質よくなるし偏頭痛なくなる」「今カフェインレスでめっちゃ体調いい」と共感の声もあがっていた。
もちろんカフェイン断ちしての体の変化は個々の体質によっても変わってくるが、カフェインを摂りすぎたことによる体調不良に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてほしい。
今回は、漫画の作者・小柳かおりさんに作品ができあがるまでの話を伺った。
――「脱カフェインで人生が変わった話」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
2年ほど前から深夜に動悸で目が覚めることが増えました。
ちょうどコロナ禍で完全に在宅勤務になった時期と重なったため、運動不足から体調不良になったのかな?それとも(年齢としては少し早いけど)更年期障害が始まったのかな?等と、原因を考えても特定できず。近年の生活習慣の変化を見直したときに、在宅勤務が始まってからコーヒーを大量に飲んでいることに気が付きました。
元々コーヒーが好きで、毎日カフェに立ち寄りカフェラテを飲んでいました。そのコーヒー好きが高じて、在宅勤務になってからコーヒーメーカーを購入したんです。それが動悸に気付いた1年ほど前。
毎朝コーヒーメーカーでコーヒー4杯分程抽出し、一日かけて飲むような生活をしていました。
コーヒーを疑ってカフェイン中毒を調べたところ、コーヒーの飲み過ぎに気が付き、カフェイン断ちをやってみることにしました。
――「脱カフェインで人生が変わった話」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
カフェイン断ちを始めた時は半信半疑でした。自分がまさかそこまでコーヒーに依存しているとは自覚していませんでした。それがコーヒーを断って1日で、これまで経験したことがないような頭痛に襲われました。体調が落ち着くまでは、この先にある「依存を脱した自分」がどうなっているのかわかりませんでした。
しかし依存を脱した瞬間は明確に分かりました。頭痛がピタッと収まり、頭の中がすっきりとしていました。その瞬間を描いた後半を是非読んでいただきたいです。
――今現在「脱カフェインをしてよかった」と改めて感じることがあればお教えください。
20年続いていた自律神経の不調が大幅に軽くなりました。ちょうど動悸がしている頃は、日常で人と接するのもつらいということがありましたが、自分の中で突然起きる変な緊張感や、息苦しさなどの不調がなくなり、日常生活を取り戻すことができました。
因果関係は分かりませんが、コーヒーを飲み始めた時期と体調不良が始まった時期が重なっていることに気が付きました。仕事が忙しい時には毎日のように甘い缶コーヒーで「ストレス解消」をしていましたが、それが逆に自分を不調にしていたのではないかと今では感じています。
そのお話も本編のつづきに描いていますので、是非Kindle インディーズ公開の「脱カフェインで人生を取り戻した話」をお読みいただけると幸いです。無料でお読みいただけます。
完全にカフェインをゼロにする生活は難しいですが、いまではルイボスティーやデカフェなどに置き換え、カフェインを意識した生活を続けています。飲み物に困るかと思いましたが、そんなことはありませんでした。
――小柳かおりさんは40歳から服飾デザイナーデビューをされ漫画家活動もされていますが、漫画を描き始めたきっかけがあればお教えください。
漫画家だった父の影響で、漫画は幼少期から継続的に描いており、19歳のころに商業誌デビューしました。一時は休業したこともありましたが、今現在は不定期で企業紹介やPR漫画等を描いており、20年近く漫画家をやっています。
――小柳かおりさんの今後の展望や目標をお教えください。
いまは40歳で飛び込んだ洋服づくりの世界に夢中になっています。東京モード学園で服飾を学ぶ傍ら、レディースアパレルブランド「Antique Carrie」を立ち上げました。オンライン販売がメインですが、来年は展示会を行ったり精力的にイベントを開催していきたいと思っています。
――最後に小柳かおりさんの作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
SNSでの発信を始めて早5年が経ちます。フォロワーさんゼロからスタートし、徐々に読者の方、応援してくださる方が増えてきました。時々気持ちが途切れる瞬間もありますが、SNSでいただくメッセージやイベントに来てくださる方に励ましていただき、続けてこられたと思っています。
2024年はブランドが3周年を迎えます。「感謝祭」という名の展示会を企画しており、恩返しできたらと考えています。是非これからも見守っていただけるとうれしいです。
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