人気クリエーター集団CLAMPが原作のテレビアニメ「こばと。」で、主人公・花戸小鳩を演じる花澤香菜に、作品の魅力や気になる今後の展開について話を聞いた。
本作は、雑誌「月刊ニュータイプ」(角川書店)で好評連載中の、CLAMPが描く癒やし系ファンタジー漫画のアニメ化。ある願いを叶えるため、人々の傷ついた心を癒やしてコンペイトーを集める不思議な少女・小鳩と、その周りにいる人々との温かい心の触れ合いを描いた作品だ。
――「こばと。」という作品にはどんな魅力があると考えていますか?
この作品は、花戸小鳩という不思議な少女が、いおりょぎさんというしゃべるぬいぐるみ(?)と一緒に、自分の願いをかなえるため、人の傷ついた心を癒やして、コンペイトーを集めていくというお話です。“癒やし”をテーマにした、とてもほんわかとした雰囲気が魅力のアニメになっています。夜8時に放送しているので、お子さんだけでなく、家族みんなで見てもらえる作品かと思います。わたしの家族もみんなで見てくれてます。最近のアニメは設定が複雑だったりして、なかなか家族そろって見られる作品が少ないと思うんです。「こばと。」みたいに1話完結でしっかりと見られる作品って珍しいので、そこも魅力の1つだと思います。
――原作はCLAMP先生なんですよね?
そうなんです! わたし、実は「カードキャプターさくら」が大好きで、ずっとアニメを見ていたんです。今回、CLAMP先生の作品だって聞いて、ずっと先生の作品に出演したいと思っていたし、絶対受かるぞぉ! という気持ちでオーディションに臨んだんです。でも、実際受かったら、どうしたらいいんだろう!? という気持ちでいっぱいになっちゃって(笑)。先生に初めてお会いした時も、緊張して「小鳩役をやらせていただいてます、花澤です」って自己紹介だけしかできなかったんですよ〜(苦笑)。でも、お会いできただけでも、本当にうれしかったです!
――花澤さんが演じる小鳩は、どんなキャラクターなのですか?
本当に素直で明るくて、純真無垢(むく)って言葉がふさわしい子。いるだけで周りの人が癒やされる、とても魅力的な女の子です。でも、実は小鳩って過去の記憶がないんです。自分の願いをかなえるために、傷ついた人々を癒やしてビンいっぱいにコンペイトーを集めなくちゃいけないってことだけは分かっていて、だから人を癒やそうとするんですけど、天然ボケというか不器用なので、いつもいおりょぎさんに怒られているんです(苦笑)。
――“天然ボケで純粋なかわいい子”ということで、ほかの共演者の方から「花澤さんは小鳩にそっくり!」と言われているそうですが、ご自身ではどう思いますか?
うーん…そうでしょうか…わたしは意地を張っちゃうから、あんなに素直になれないです。…よくコケるところや、ボーっとしているところは似ていますけど(苦笑)。小鳩ほど天然ボケだと生活していくのが大変そうだけれど、彼女の純粋な心はすてきだから、あんな女の子になりたいとは思っています。
――最近、“小鳩っぽい”と指摘されたエピソードを教えて下さい。
…インタビューを受けていると“それはこの質問の答えのなのだろうか?”って顔をよくされますね(苦笑)。きっと意図していることと違うことを答えちゃってるんですよ。それで「あー小鳩っぽいですね」って言われて、「あ、これ違ったんだ」って初めて気付く(笑)。あと、いおりょぎ役の稲田(徹)さんにツッコまれている時かな。いおりょぎさんと小鳩みたいな感じのやりとりを、普段の時もしていることがあります(笑)。
――収録が始まってだいぶたちましたが、現場の雰囲気はどうですか?
回を増すごとに、どんどんほんわかしていきますね。変な緊張感もなく、みんなそれぞれのペースでやっている感じで、とても和やかなムードです。
――話が進んでいく中で、小鳩はどう成長していきましたか?
根本的なことは変わっていないと思います。1回1回癒やすたびに「こういう事でも癒やされるんですね」って言葉を発しているので、そこら辺は感じて学んではいますけれど、器用に癒やせるようになった訳ではない。癒やすときは、ずっと変わらずに真っすぐな気持ちで接しているだけなんです。あ、でも知識量が増えて、ちょっとは常識が付いたところは成長したかも(笑)。
――今まで放送された回の中で、特に印象に残っている話はどれですか?
5話のホタルの回が感動しましたね。ホタルがすごく丁寧に描かれていて、とても奇麗で。話もまとまっていて、“これこそ癒やしだな”と思いながら家で見ていました。
(2)へ続く
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